ビットコイン、2028年までに50万ドルへ到達の可能性
2025年2月6日、英大手銀行スタンダードチャータードのデジタル資産アナリストであるジェフリー・ケンドリック氏は、ビットコイン（BTC）の価格が2028年までに50万ドルに達する可能性があると予測した。この予測は投資家の関心を集めている。
価格予測の詳細と根拠
ケンドリック氏は、ビットコインの価格が段階的に上昇すると予測している。
具体的には2025年末に20万ドル、2026年末に30万ドル、2027年末に40万ドル、そして2028年末には50万ドルに達すると見込んでいる。
この予測の背景には、ビットコイン現物ETF（ビットコインそのものを投資対象とする上場投資信託）の導入がある。2024年1月に米国で初のビットコイン現物ETFが上場され、投資家の参入が大幅に拡大した。これによりビットコイン市場の流動性が向上し、価格の安定化が期待されている。
さらにETF市場の成熟やオプション市場の拡大に伴い、ビットコインの価格変動性（ボラティリティ）は低下する見込みである。ボラティリティの低下は、機関投資家がビットコインに投資しやすくなる要因になると考えられる。
過去の事例と政治的背景
ケンドリック氏は2004年に金のETP（上場投資商品）が導入された際、金価格が約7年で4.3倍に上昇した事例を挙げている。ビットコインも同様の値動きを示す可能性があり、金が7年かけて達成した上昇を、ビットコインは2年で達成する可能性があると指摘している。
また、トランプ政権下でのデジタル資産に関する規制の緩和が投資環境の改善に寄与すると見られている。特に国家デジタル資産備蓄の検討が、各国の中央銀行によるビットコイン投資を促す可能性がある。
今後の展望予測
ビットコインが今後も上昇を続けるかどうかは、いくつかの要因に左右される。
ビットコイン現物ETFの普及が進み、投資家層の拡大が持続するかが鍵となる。現状、米国市場ではETFの導入が成功しつつあるが、欧州やアジア市場での普及が加速すれば、さらなる上昇余地が生まれるだろう。
また、トランプ政権の政策がデジタル資産に対してどのようなスタンスを取るかも重要な要素だ。もし規制緩和が進めば、機関投資家の買い支えが強まり、価格の安定と上昇が同時に進む可能性がある。ただし、規制緩和が一時的なものである場合、短期間での価格上昇後に大幅な調整が入るリスクも考慮すべきだ。
ビットコインが50万ドルに到達する可能性は否定できないが、その過程にはさまざまなリスクが伴う。規制動向や機関投資家の動向を見極めながら、市場の動きを慎重に分析する必要があるだろう。
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