Metaが1.5兆円規模の投資で自社最大規模のデータセンターを設立 AI拡大戦略の一環か
Meta(旧Facebook)は2025年1月9日、ルイジアナ州に総額100億ドル(約1.5兆円)規模の大規模AIデータセンターを建設すると発表した。
これに続き、CEOのマーク・ザッカーバーグ氏は1月25日Facebookへの投稿で、2025年のAIインフラ投資総額として、過去最大となる650億ドルの投資計画を明らかにした。
これは、OpenAIが主導する5000億ドル規模のデータセンター計画「Stargate」プロジェクトへの対抗策として注目を集めている。グローバルなAI開発競争が新たな局面を迎えていると言えるだろう。
米テック大手によるAIインフラ開発競争が本格化
AIインフラ開発をめぐる競争が、主要テクノロジー企業間でますます激化している。OpenAIはSoftBankとOracleとの共同で、今後4年間で5000億ドルを投じる大規模プロジェクト「Stargate」を発表。米国各地に巨大なデータセンターを設置し、AIの処理能力を向上させる計画だ。
これに対しMetaは、2025年末までに130万基のGPUを導入し、約1ギガワットの演算処理能力を確保する計画を打ち出した。ルイジアナ州のデータセンターは、敷地面積約9.1平方キロメートルに及ぶ巨大施設となる。
Metaは施設の電力需要に対応するため、Entergy Louisianaと提携し、1500メガワットの新規再生可能エネルギーを電力網に追加することを約束している。同社が掲げる「100%再生可能エネルギーでの施設運営」という環境目標の一環で、サステナビリティに配慮した設計も、「Stargate」との差別化ポイントだ。
次世代AIの進化を支えるデータセンターの経済・技術的影響
新設されるデータセンターは、Metaの次世代AI開発の中核を担う施設となる。
130万基のGPUによる大規模な演算処理能力は、主に以下の3つの分野で技術革新を加速させる予定だ。
第一に、生成AIモデルの処理能力と学習速度が向上し、より自然な会話や創造的なコンテンツ生成が可能になる。
第二に、メタバース環境におけるリアルタイムレンダリング能力が強化され、数百万人が同時に参加可能な高品質な仮想空間の実現に貢献する。
第三に、InstagramやWhatsAppなどのプラットフォームにおける画像・動画処理の高速化により、よりインタラクティブなAI機能の実装が可能となる。
ザッカーバーグCEOは「この取り組みは、我々のメインとなる製品とビジネスを成長させ、歴史的なイノベーションを解き放ち、米国の技術的リーダーシップを広げていくでしょう」と述べている。
施設の建設と運営は、地域経済にも大きな影響をもたらす。AIエンジニアを中心としたエンジニア人材500人以上の直接雇用に加え、関連産業での1000人以上の間接雇用が見込まれている。さらに建設期間中は最大5000人規模の雇用が創出される。
Metaは地域インフラ整備にも2億ドルを投資し、地域のテクノロジーハブ化を推進することを計画している。
まとめ
Metaの大規模投資は、OpenAIのStargateプロジェクトに対抗する形で発表された。
主要テック企業がAIインフラへの投資を加速させており、今後も競争は激化すると予想される。
完成予定の2030年に向けて、データセンター建設の進捗状況や、地域経済やAI技術の進化がもたらす影響には、注目が集まっている。
Plus Web3は「Web3領域に特化したキャリア支援サービス」
Plus Web3では、Web3で働きたい人材と、個人に合わせた優良企業をマッチングする求人サービスを行っています。
- Web3で働くことも考えている…
- Web3のインターン先はどこがいいか分からない…
- どんな知識やスキルがあれば良いのか分からない…
このような悩みを抱える人は、一度「無料キャリア相談」にお越しください。あなたにマッチした優良企業をご紹介いたします。