ChatGPTと同等かつ低コスト Deepseekが新たなオープンソースAI「DeepSeek-R1」を発表
2025年1月20日、中国のAIスタートアップDeepseekが、ChatGPTに匹敵する性能を持つオープンソースAI「DeepSeek-R1」を発表した。誰でも自由に使えるオープン性に加えて、高度な推論能力とコスト効率を両立させていることが特徴だ。
AI技術者からビジネス実務者まで、幅広い層に新たな可能性をもたらすことが期待されている。
圧倒的なコストパフォーマンスを実現
DeepSeek-R1の最大の特徴は、その圧倒的なコスト優位性にある。OpenAIの同様のモデルと比較して、入力コストは96%減の100万トークンあたり82円(0.55ドル)、出力コストも同じく96%減の328円(2.19ドル)という破格の価格設定となっている。これにより、AIの実用化における障壁となっていたコスト面の課題が大きく改善された。
さらに、DeepSeek-R1はMITライセンスで提供されていることも強みだ。
MITライセンスとは、最も自由度の高いオープンソースライセンスの一つで、商用利用、改変、再配布が原則として自由に行える。具体的には、企業や個人が、モデルの内部構造を詳細に分析し、独自の改良を加えたり、改良したモデルを自社製品として販売することができる。
このライセンスを採用していることは、ChatGPTなどの商用AIモデルと比較して大きな優位性がある。ChatGPTの場合、APIを通じた利用は可能であるいっぽう、モデル自体の改変や再配布は認められていない。そのため、特定の業務に特化した調整や、コスト削減のための最適化などは困難だ。
一方。DeepSeek-R1はこれらの制限がないため、企業独自のニーズに合わせたカスタマイズが可能となっている。
性能面も最新AIに迫る
コスト面での優位性に加え、DeepSeek-R1は性能面でも注目に値する成果を示している。一般知識を測るMMULテストでは90.8%の正答率を達成し、OpenAIの最新モデルに迫る結果を残した。
さらに、プログラミング能力を示すCodeforces評価では、人間のプログラマーの上位96.3%に相当する2,029のレーティングを記録。数学能力を測るAIME 2024テストでも79.8%というスコアを達成し、高度な推論能力を持つことを実証している。
これらの性能は、DeepSeek独自の強化学習技術によって実現された。特に、数学や論理的推論を要する課題において、人間の思考プロセスに近い段階的な問題解決能力を示している点が高く評価されている。
まとめ
新登場のDeepSeek-R1は、既存のチャットAIと十分に競合できるモデルである。低コストである特徴はDeepseek-R1ならではであり、これまでコスト面で導入を躊躇していた企業に新たな選択肢を与えることができるだろう。
また、オープンソースという特性は、独自のAIソリューション開発を目指す企業や個人にとって有益に働くと思われる。
今後は、このような高性能なオープンソースAIの登場により、AI技術者の需要がさらに高まると予想される。特に、カスタマイズやシステム統合の専門知識を持つエンジニアの価値は、一層高まっていくだろう。
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