カゴメ、AI選果機導入で食品ロス削減へ ~流通革命の鍵となるか~

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カゴメがAI選果機を導入し、食品ロス削減への新たな一歩を踏み出した。

トマトの品質を20項目で数値化し、流通過程を最適化する。
廃棄率を10%削減することを目指しており、他業界からも注目されている。

目次

トマトの品質情報を20項目数値化、AIで分析

カゴメは、シブヤ精機と共同開発したAI選果機を福島県いわき市のトマト集荷場に導入した。この選果機は、カメラやセンサーを用いることで、トマトの外観だけでなく内部の状態まで分析し、20項目にも及ぶ品質情報を数値データとして収集することができる。
従来、人の目視に頼っていた選果工程をAI化する事で、より精度の高い品質管理と、これまで見逃されていたデータ活用による食品ロス削減を目指す。

流通段階での廃棄ロス削減へ、データ活用で最適化

カゴメは、AI選果機で得られたデータと、既存の栽培データや検品データを連携させることで、流通段階で品質が劣化しやすいトマトの特徴を予測し、配送方法の改善などに役立てていく計画だ。具体的には、輸送中の温度や湿度管理を最適化することで、トマトの傷みや腐れを最小限に抑え、廃棄率を10%削減することを目標としている。

食品ロス削減の切り札に?他業界への応用にも期待

今回のカゴメの取り組みは、AIやデータ分析技術を活用した食品ロス削減の先行事例として、大きな注目を集めている。特に、これまで可視化が難しかった農産物の品質をデータ化し、流通過程全体を共有できる点は、サプライチェーン全体の効率化とロス削減につながる可能性がある。

この技術は、トマトだけでなく、イチゴやミカンなど、形や品質にばらつきがある他の農作物の選果にも応用可能である。さらに、食品業界以外にも、外観検査や品質管理の自動化が求められる製造業や、商品管理の効率化が課題となっている小売業など、幅広い分野への応用が期待されている。

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