待ち侘びる時間を価値に変えるサービス「Mati-wabi」

2024-07-052024-07-22

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2024年6月28日、MeTown株式会社(以下、MeTown)よりイベントの待ち侘びる時間を価値に変えるサービス「Mati-wabi」の実証実験を東京ドームシティ内イベントで実施したことが発表されました。

ファンイベントの待ち侘びる時間を価値に変えるという新たなサービスについて詳細及びその効果を考察します。

待ち侘びる時間を価値に変えるサービス「Mati-wabi」

MeTownより、イベントの待ち侘びる時間を価値に変えるサービス「Mati-wabi」の実証実験を東京ドームシティ内イベントで実施したことが発表されました。

Mati-wabiとは？

左：MeTown株式会社　代表取締役　田中一弘　右：株式会社東京ドーム　代表取締役会長ＣＥＯ　北原義一

Mati-wabiとは、「ファンイベントの待ち侘びる時間を価値に変える」ことをコンセプトに、MeTownが独自開発のブロックチェーン関連技術(特許出願中)を活用し開発したアプリで、株式会社東京ドームが2023年12月19日(火) に開催したブロックチェーンをテーマにしたビジネスイベント「enXross AWARD(エンクロス・アワード)」にて最優秀賞を受賞したプロダクトです。

Mati-wabi サービス詳細

ファンはMati-wabiにアカウント登録の上、イベント主催者がMati-wabi上に用意した専用のルームに参加すると、参加した時点から待ち時間がカウントされ、一定の比率でポイントとして蓄積されます。

蓄積されたポイントは、イベント終了後に、イベントに関する特別なリワードと交換することができます。待ち侘びる時間に応じてポイントが蓄積されますが、「応援ミッション(SNSでの拡散協力やデジタルグッズ購入など)」を実施するとポイントの蓄積効率が高まる仕掛けも用意されています。

各リワードはNFT形式となっており、イベント開催までを待ち侘びたことの記念となる特別なデジタル証明書として保有することも可能です。

Mati-wabiの実証実験について

2024年6月23日に開催されたアイスリボン後楽園ホール大会「雨のち、リボン2024」の来場者を対象に、イベント主催者である有限会社ネオプラスの協力のもと実証実験が実施されました。

実証実験の結果、開始日からイベント当日までの20日間で、100名を超えるファンの方々にご参加いただき、イベントの事前期間においてファンによるミッションが約1000件実施されるなど、Mati-wabiアプリがイベントの熱量最大化に貢献できることを確認しました。

実証実験結果

イベント名：アイスリボン後楽園ホール大会「雨のち、リボン2024」
イベント概要：女子プロレス団体「アイスリボン」に所属するプロレスラー達による試合興行
実証期間：20日
参加者：101名
応援ミッション：約1000件（ファンによるSNS拡散や応援デジタルグッズの購入など）

ユーザーの声（一部抜粋）

SNSサービスの「X」では、応援ミッションの一つである「#matiwabi をつけた投稿」が20日間で248件実施され、以下に列挙するようなポジティブな感想が上がりました。

・「待ちわび続けたこの日が遂に　#matiwabi」
・「待って待ち尽くして待ち侘び中 #matiwabi」
・「今日も首を長〜くして待ち侘びる #matiwabi」
・「1番の待ち侘びは、トライアングル防衛戦！ #matiwabi」

「Mati-wabi」利用希望イベントの先行募集開始

Mati-wabiは2024年夏頃を目処とした本リリースに向け、イベント主催者向けに利用希望イベントの先行募集を開始します。
Mati-wabiの導入にご関心のあるイベント主催者の方は以下よりご連絡ください。

■対象：2024年8月〜2025年3月頃に開催予定のファンイベント主催者の方
■先行募集申込はこちら：https://www.mati-wabi.xyz/waitlist
■主なメリット

イベント事前期間の熱量最大化（ファンとの共創体験の創出）
イベント事前期間における収益機会の創出（グッズや関連チケットの事前販売）
デジタルグッズ（NFT）を活用した新しい収益機会の創出　など

MeTownの取り組み

MeTownは、「Co-Create Digital 2nd HomeTown !」をミッションに掲げ、Web3テクノロジーをはじめとした最先端技術の利活用を通じて、心のふるさとを共創する仕組みの創造を目指している会社です。

ここでは過去のMeTownの取り組みを紹介します。

【夕張メロンNFT2024】ＪＡ夕張市が夕張メロンのテーマパーク「夕張メロンメタバース」

夕張市農業協同組合、The360株式会社と共同で、「夕張メロンメタバース」を開設し、夕張メロンのテーマパークとして夕張メロンの魅力を広めることを目指しています。

「夕張メロンメタバース」は、下記の特徴を持つ夕張メロンのテーマパークであり、夕張メロンを視覚で楽しんでもらえるように360度夕張メロンを設置した仮想空間です。夕張メロンメタバースでは、巨大な夕張メロンに登れるなど非現実的な空間を楽しむことができるほか、夕張メロンに関する情報提供に加え、特別価格で夕張メロンを購入することも可能です。

【夕張メロンメタバースの特徴】

出展スペース
コミュニケーションの場
「JA夕張市×石黒千尋＆結月ゆかり」夕張メロンメタバース限定グッズ配布
隠しミニゲームを用意

また、夕張メロンのファンの輪を広げることを目的としたオンラインコミュニティ「JA夕張市公認　夕張メロン『デジタルアンバサダー』」のデジタル会員証（2024年度バージョン）をNFT形式で限定販売するとのことです。

MeTagが、静岡県松崎町「伊豆松崎つながる観光プログラム」に採用

Web3関連技術を活用した周遊観光・関係人口創出を支援する新サービス「MeTag」をリリースし、2024年1月から2月にかけて静岡県松崎町で開催された「伊豆松崎町つながる観光プログラム」を企画実行し、観光目的のインバウンド訪問者と地元の人々との関係構築を支援するプログラムを実施しました。

MeTownは、そこでしか味わえない地域体験に参加し、かつ、地域のキーパーソンと関係を構築した人だけが受け取ることができるリアルステッカー(NFCタグ埋込型)を制作、また、ステッカーをタップするだけで獲得できるデジタルステッカー(NFT形式)の専用アプリ「MeTag」を制作しました。

新サービス名：MeTag(ミータグ)

機能①　物理的なNFCタグ埋込型のステッカーをタップするだけで唯一無二のデジタルステッカー(NFT)を配布できる機能
機能②　メールアドレスや電話番号などで簡単にNFT受取用のウォレットを生成できる機能
機能③　NFT保有者のみが閲覧できるマイページ機能

静岡県松崎町では、旅後においてMeTagをフックとし、地域に訪問しNFTを獲得した人だけが閲覧可能な「情報提供や交流の場」を創出することで、周遊観光を起点とした松崎町への再来訪意欲の向上や関係人口創出の導線の創出を試みます。

今後の展望

Mati-wabiの取り組みはこれまで可視化されてこなかった価値を可視化していきます。
このような取り組みよって考えられる今後の新たな推し活の形を考察します。

「熱狂」を共有する新たなコミュニティ形成

Mati-wabiでは、ファンがSNSでの拡散やデジタルグッズ購入といった「応援ミッション」に参加することでポイントの獲得率が向上する仕組みが導入されています。これは、従来の受動的なイベント参加体験を、より能動的で熱量の高いものへと変化させる可能性を秘めています。

NFTは、この「応援ミッション」をさらに多様化し、ファンコミュニティの活性化を促進するツールとして活用できると考えられます。例えば、イベントに関連する写真や動画をファンがNFTとして発行・販売できる仕組みを構築すれば、ファン同士の交流促進や新たな収益機会の創出に繋がるでしょう。

また、特定の条件を満たしたファンだけが参加できる限定コミュニティをNFTで構築する、といった活用方法も考えられます。NFTは、単なるデジタルデータではなく、ファンの熱量や貢献度を可視化する「証」としての役割を果たし、より深いコミュニティ体験を提供する鍵となるでしょう。

イベント体験を「記憶」として所有する

「Mati-wabi」で配布されるNFTは、イベントの思い出を形として残すことができるデジタルアイテムとしての側面も持ち合わせています。従来、イベントの思い出は、写真やチケットの半券、そして記憶の中に留めるしかありませんでしたが、NFTは、イベント参加の事実や感動を、改ざん不可能な形で記録・保存することを可能にします。

さらに、NFTにイベントの様子を収めた限定動画や出演者のメッセージなどを付与することで、その価値はさらに高まります。ファンにとっては、NFTが貴重なコレクターズアイテムとなるだけでなく、いつでもイベントの感動を振り返ることができる「宝物」となるでしょう。
また、NFTを活用することで、過去のイベントと未来のイベントを繋ぐことも可能になります。例えば、過去のイベントで配布されたNFTを保有するファンに対して、次回イベントのチケットを優先的に販売する、といった特典を付与することで、ファンのロイヤルティ向上を図ることができます。

NFTは、イベント体験を豊かにするだけでなく、イベントビジネスの新たな可能性を広げる力を持っていると言えるでしょう。