メインコンテンツへスキップ
最新ニュース 3分で読める

リコーがKDDIの大阪堺DCでAI検証開始 安全な国内基盤構築へ

PlusWeb3 編集部
PlusWeb3 編集部 Web3・AI専門メディア

2026年10月28日、株式会社リコーはKDDI株式会社が提供する大阪堺データセンターのAI推論環境に先行パートナーとして参画し、検証を開始したと発表した。国内データセンター上での生成AIやAIエージェントの有効性を検証し、高セキュリティなソブリンAI基盤の実現を目指す。

リコーがKDDIの大阪堺DCでAI検証開始 国内基盤の構築へ

リコーは本検証において、自社で開発・提供するリーズニングモデル(※)を含む大規模言語モデル(LLM)や生成AIアプリケーション開発基盤、AIエージェント技術を投入する。KDDIの高度な計算基盤と組み合わせることで、オープンウェイトモデルを活用した推論環境の連携や実業務での適用可能性、セキュリティ要件などを総合的に検証していく方針である。

近年の生成AI普及に伴い、処理を支える高スペックなGPUインフラの需要が世界的に拡大する中、企業自らが高性能GPUを調達・運用するハードルは高く、計算基盤の整備が喫緊の課題となっていた。また、機密データを扱う業務を中心に、国内でデータを処理・運用する「ソブリンAI(※)」へのニーズも高まっている。

今回の実証を通じて、企業が自前でGPU環境を保有することなく、安全な国内データセンターを活用してAIを導入・運用できる新たなモデルの確立を目指す。

※リーズニングモデル:高度な推論や論理的思考能力を備え、複雑な課題解決や意思決定を支援するために最適化されたAIモデルのこと。
※ソブリンAI:各国のデジタル主権やデータガバナンスを確保するため、自国の法域内・インフラ内で開発およびデータ処理を行うAI基盤。

データ漏洩リスク低減と自前投資抑制 技術標準化が普及の鍵に

このモデルが確立されれば、企業にとっては膨大な設備投資を抑えつつ最先端の生成AIを活用できる点が大きなメリットとなる。特に機微情報を扱う金融機関や自治体、製造業において、国内データセンターを活用したソブリンAIの確保は、情報漏洩リスクを大幅に低減する強力な追い風となるはずだ。企業はオンプレミスから国内DC、パブリッククラウドまで、要件に応じたインフラ構成を柔軟に選択可能となるだろう。

一方で、データセンターにおける通信遅延の解消や、オープンモデル運用に関する技術標準化の確立といったハードルも存在する。単なるインフラ提供にとどまらず、実際の業務プロセスへ円滑に組み込める実用性を証明できるかが波及効果を大きく左右すると見られる。

リコーは1980年代からAI開発を積み重ね、社内でもAIエージェントを活用してきた実績を持つ。こうした現場知見と実装力が組み合わさることで、検証フェーズを超えた継続的な価値創出へつながると考えられる。

株式会社リコー ニュースリリース

関連記事:

KDDI、大阪堺データセンターの推論環境でAIモデル拡充 2027年度にNVIDIA HGX Rubin NVL8導入予定

リコージャパン、大阪厚生信用金庫で「RICOH オンプレLLMスターターキット」を導入検証 Difyで社内問い合わせを効率化

Share this article コピーしました
WRITTEN BY

PlusWeb3 編集部

Web3・AI専門メディア

PlusWeb3 編集部は、ブロックチェーン・Web3・AIの最新動向をわかりやすくお届けする専門メディアチームです。業界経験豊富な編集者とリサーチャーが、信頼性の高い情報を厳選してお届けします。

コピーしました

Web3・AI・ディープテック領域のキャリアに興味がありますか?

業界特化メディアを運営する専門エージェントが、企業のカルチャー・技術スタック・選考ポイントまで踏まえてキャリアをご提案します。相談は完全無料です。