今週のWeb3市場では、ブロックチェーン技術を金融・決済などの実務や既存サービスに組み込むための具体的な動きが相次いだ。
貿易決済におけるステーブルコイン活用の法的論点の検証をはじめ、デジタル証券分野での不動産以外のオルタナティブ資産を対象とした商品拡充に向けた動き、日韓間のクロスボーダーQR決済の商用化に向けた共同検証など、金融・決済分野での制度対応や実用化に向けた取り組みが進んでいる。
さらに、既存のポイントサービスやビジネスカードと暗号資産を連携させるサービスも登場し、従来の金融・決済サービスにWeb3技術を組み込む動きが広がっている。
こうした動きから、既存の金融・決済サービスとブロックチェーン技術の連携が進みつつあることがうかがえる。一方、実用化に向けては、法規制への対応に加え、既存システムとの安全な連携や利用者の利便性確保が重要となる。
2026/10/2-10/8のWeb3市場ハイライト
金融庁、貿易決済のステーブルコイン実証支援 6社で法的論点を検証

デジタル証券株式会社、金融ライセンスを追加取得 不動産以外のオルタナティブ資産へ対象拡大

SBIデジトラストが日韓送金を検証 QR決済の商用化を検討

KDDIなど、au PAYで「αU wallet」提供開始 Pontaポイントから暗号資産などへ交換可能

「SBI VISAクリプトカードBIZ」などを発行開始 事業費決済で暗号資産を自動還元

2026/10/2-10/8のWeb3市場まとめ:市場の変化と最新動向
金融庁のPIP支援による貿易決済でのステーブルコイン活用実証や、既存の決済サービスと暗号資産を連携させる新サービスが相次いで発表され、制度・技術面での検証から具体的なサービス提供まで、多様な取り組みが進んでいる。
・FinTech実証実験ハブ・決済高度化プロジェクト(PIP):金融庁の支援を受け、メガバンクや貿易基盤事業者等6社が貿易取引におけるステーブルコイン決済の実務対応および法的論点を検証する。
・オルタナティブ資産を対象とするデジタル証券:デジタル証券株式会社が金融ライセンスを追加取得し、航空機・船舶や海外PEファンド等を投資対象とするデジタル証券の商品拡充を進める。
・日韓クロスボーダーステーブルコイン決済:日本人旅行者が韓国店舗でQRコード決済を行うユースケースを想定し、既存決済インフラとの接続方法やブロックチェーンの技術要件を検証する。
・αU wallet(au PAYミニアプリ):ノンカストディアル型ウォレットを決済アプリに統合し、PontaポイントからWBTC・ETH・JPYCへの交換や、対応資産からau PAY残高へのチャージ機能を提供する。
・SBI VISAクリプトカードBIZ:法人・団体等の代表者や個人事業主向けに、事業費決済で得られるポイントを、BTC・ETH・XRPなどの暗号資産へ自動交換する仕組みを提供する。
ステーブルコイン活用に伴う法的論点の検証や、既存決済インフラとブロックチェーン基盤の連携が進むなか、エンジニアにとってはAPI連携や暗号資産の管理方式、安全性を考慮したシステム設計が重要になると考えられる。
今後の実用化に向けては、法規制への対応と技術的な安全性を確保しながら、既存サービスとの円滑な連携や利用者の利便性を実現することが求められるだろう。