2026年9月15日、国内のDNPコアライズはHmcommと、AIと有人オペレーターが連携するハイブリッド型コンタクトセンターの実証を2026年10月から開始すると発表した。ハイブリッド型総合書店「honto」の問い合わせ窓口を対象とし、2027年4月のサービス提供を目指す。
AIが定型対応し必要時に有人へ引き継ぎ
実証では、音声対話型AIエージェントが「honto」に寄せられる生活者からの問い合わせに応対する。定型的な質問にはAIが回答し、個別判断などが必要な場合は、それまでの対話情報を有人オペレーターへ引き継ぐ仕組みだ。
期間は2026年10月から11月までで、AIが受電する約180件の問い合わせを対象とする。AIによる完結率や正答率、応答速度、有人オペレーターへの引き継ぎ精度など10項目を評価し、AIだけで対応可能な問い合わせの範囲を特定する。
さらに、FAQやナレッジに基づく回答品質、音声認識から回答生成、音声応答までの速度や自然さも検証する。DNPコアライズのBPO業務設計・運用ノウハウと、Hmcommの音声AI技術を組み合わせ、実運用に向けた課題を洗い出す考えである。
AIと人の分業が変える窓口業務 品質と効率を両立
AIが定型的な問い合わせを処理すれば、有人オペレーターは個別判断や複雑な相談に集中できるようになる。生活者にとっても、待ち時間の短縮や説明負担の軽減につながる可能性があり、人材不足や業務負荷が課題となるコンタクトセンターで活用余地は大きいと言える。
DNPグループは個人情報を扱う業務で培ったセキュリティ技術や運用知見を生かし、音声データや問い合わせ情報の管理方法も検証する。
今後は実証結果を踏まえ、AIと人それぞれに適した問い合わせ領域や業務設計、セキュリティ要件を整理する。両社は企業ごとのコンタクトセンターに適用できるサービスとして開発し、2027年4月の提供開始を目指す方針だ。