メインコンテンツへスキップ
最新ニュース 3分で読める

Jitera、日立建機の品質DXでAI活用 レガシーコードの属人化解消へ

PlusWeb3 編集部
PlusWeb3 編集部 Web3・AI専門メディア

2026年8月19日、国内の株式会社Jiteraは、日立建機の品質保証本部におけるAIコンテキストプラットフォーム「Jitera」の導入事例を公開した。ドキュメントが残っていない既存プログラムの解析や障害対応にAIを活用し、少人数体制で抱えていた運用保守の負担軽減とレガシーコードの属人化解消を進めている。

AIがコードを解析、保守業務を効率化

日立建機の品質DX推進グループでは、大規模な品質保証部門を支えるシステムを少数の体制で開発・運用しており、実際に開発や保守を担えるエンジニアが限られていた。加えて、開発担当者の契約終了後にコードだけが残り、ドキュメントのないプログラムでは機能や構造の把握が困難になっていた。

システムエラーが発生した場合も、従来はログを確認しながらソースコードを目視で追跡する必要があった。
そこで同グループは、リポジトリ全体を読み込める点やセキュリティを重視した設計、他社での導入実績などを評価し、「Jitera」を選定した。AI活用の第一歩として導入し、まず既存コードのリバースエンジニアリングに活用している。

導入後は、コードのみが残存するプログラムについてAIとの対話を通じて機能を把握し、手作業では数時間を要していたドキュメント作成も短時間でたたき台を作成できるようになったという。障害対応でも、エラー内容と該当コードをAIに渡して原因の仮説を得ることで、調査工数や復旧までの時間短縮につなげている。

AI活用が保守の属人化を変える可能性

今回の事例が示すのは、生成AIの活用領域が新規開発だけでなく、既存システムの維持・保守へ広がっている点である。特に長年運用されてきたシステムでは、担当者の交代によって知識が失われ、コードを理解できる人材が限られるという課題が起こりやすい。AIがコードや組織のノウハウをコンテキスト(※)として扱えるようになれば、個人に蓄積された暗黙知への依存を減らす可能性がある。

Jiteraは、現場で利用するほど組織固有の知識を蓄積し、カスタマイズされたAIエージェントとして高精度な応答やドキュメント生成を目指す。既存コードから要件定義書や設計書、テスト仕様書などを生成する仕組みは、レガシーシステムのモダナイゼーションにも活用が広がる可能性がある。

一方で、AIが提示する解析結果や障害原因をそのまま正しいものとして扱うことにはリスクもある。コードの複雑な依存関係や業務固有の背景を誤って解釈すれば、誤った修正につながる恐れがあるため、最終的な検証を担う人材は引き続き必要となるだろう。

今後はAIを単なるコード生成ツールとして使うのではなく、過去のコードやドキュメント、組織知を結び付ける基盤として活用できるかが重要になる。少人数でも複雑なシステムを維持する必要がある企業にとって、AIを活用した保守体制の構築はDXを左右するテーマの一つになりそうだ。

※コンテキスト:AIが回答や処理を行う際の前提となる情報や文脈。コード、文書、業務知識などを組み合わせて利用する。

Jitera ニュースリリース

Share this article コピーしました
WRITTEN BY

PlusWeb3 編集部

Web3・AI専門メディア

PlusWeb3 編集部は、ブロックチェーン・Web3・AIの最新動向をわかりやすくお届けする専門メディアチームです。業界経験豊富な編集者とリサーチャーが、信頼性の高い情報を厳選してお届けします。

コピーしました

Web3・AI・ディープテック領域のキャリアに興味がありますか?

業界特化メディアを運営する専門エージェントが、企業のカルチャー・技術スタック・選考ポイントまで踏まえてキャリアをご提案します。相談は完全無料です。