消費者庁は、限定品や入手困難な商品を格安で販売するように装った偽通販サイトについて注意喚起した。
代金を支払っても商品が届かず、欠品を理由とする返金手続でLINEへの登録やスマートフォンの遠隔操作を求める事例が確認されている。
希少品を格安表示、返金名目でLINEへ誘導
消費者庁は2026年8月4日、限定品のゴルフバッグやゲーム関連グッズ、絶版書籍などを注文したものの、商品が届かないとの相談が2025年1月以降に各地の消費生活センターなどに相次いでいるとして、注意を呼びかけた。
調査では、「竜の野」「STORE専門ショップ」「Sie市場店」の名称を使う複数の偽サイトが確認された。
サイト上では、希少性の高い商品を通常の店頭価格や大手フリマサイトの相場より安く表示し、大幅に値引きされているように見せていた。
消費者は氏名や住所、電話番号などを入力し、口座振込やコンビニ払い、クレジットカード、PayPayで代金を支払う。
口座振込では、個人名義とみられる口座が指定されたケースもあった。
支払い後には発送予定を伝えるメールが届くものの、数日後に欠品を理由として注文をキャンセルし、返金手続のためとして二次元コードからLINEの友だち追加を求められる。
その後、LINEのトークやビデオ通話を通じて、端末の遠隔操作を許可するよう要求された事例も確認された。
消費者庁は、サイトに記載された所在地や連絡先が虚偽であり、商品を発送せず、返金にも応じない行為を消費者を欺く行為と認定した。
極端に安い価格や不自然な日本語、海外ドメイン、画像や説明文の転用などに注意し、被害に遭った場合は、消費者ホットライン「188」などへ速やかに相談するよう呼びかけている。
返金への焦りを突く手口、購入前後の警戒が重要
今回の事例では、希少品を安く購入したい心理だけでなく、支払った代金を早く取り戻したいという焦りも悪用されたとみられる。
購入段階の偽サイトだけを警戒するのではなく、欠品や返金を告げる連絡も詐欺の一部である可能性を意識する必要がある。
LINEへの誘導や遠隔操作の要求は、返金を装って被害をさらに拡大させる危険な手口と言える。
代金を取り戻したい消費者の焦りにつけ込み、決済サービスの操作や個人情報の入力を促すことで、当初の支払額を超える二次被害につながる可能性がある。
一方、購入前に価格やドメイン、事業者情報、振込先名義を確認すれば、不審なサイトを見分けられる可能性は高まる。
サイト名や商品画像を検索し、同一の画像や説明文が別の通販サイトやフリマサイトから転用されていないかを調べることも有効だ。
今後も、限定品や人気商品、品薄の商品を利用した偽サイトは、名称やドメインを変更しながら現れると考えられる。
検索結果に表示されたこと自体を安全性の根拠とせず、価格の妥当性や運営者情報を複数の視点から確認する習慣が、被害防止の鍵になると言える。
消費者庁 限定品などの希少性の高い商品を格安で販売するかのように装った偽の通販サイトに関する注意喚起
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