2026年7月17日、SNSマーケティング支援を手掛けるコムニコは、SNS運用ツール「comnico Marketing Suite」のモニタリング機能を更新し、AIによる返信案の自動生成機能を追加したと発表した。企業のDMやメンション、コメント対応を効率化し、SNS運用業務の負担軽減を目指す国内向けの取り組みである。
AIがSNS返信案を生成 担当者の対応業務を効率化
コムニコが提供する「comnico Marketing Suite」は、企業のX、Instagram、TikTok、Facebookなど複数のSNSアカウントを一元管理できるSaaS型の運用支援ツールである。投稿管理や分析、コメント管理などを備え、企業のSNS担当者や広告代理店などで広く利用されている。
今回のアップデートでは、モニタリング機能にAIを活用した返信案の自動生成機能が追加された。DMやメンション、コメントを受信ボックスで一括管理し、それぞれの投稿内容に応じた返信文をAIが自動で作成する仕組みとなる。生成された文案はそのまま送信することも、担当者が内容を編集したうえで公開することも可能だ。
企業のSNS運用では、キャンペーン実施時や話題となる投稿の公開後に大量の問い合わせやコメントが寄せられるケースが少なくない。返信内容の品質を維持しながら迅速に対応することは担当者にとって大きな負担となっており、AIによる文案作成は対応時間の短縮や業務の標準化につながる可能性がある。
コムニコは2012年のサービス提供開始以来、SNS各社の公式APIに対応しながら機能拡充を続けており、近年はAIを活用した新機能の開発にも注力している。
AI活用がSNS運用の標準へ 効率化と品質管理が課題に
今回の機能追加は、企業のSNS運用における生成AI活用の流れを加速させる一例と言える。SNSは顧客との重要な接点となっている一方、投稿だけでなくコメント対応や問い合わせへの返信も企業イメージを左右する業務であり、人手だけで対応するには限界がある。AIが下書きを担うことで、担当者は内容確認や表現の調整といった判断業務に集中しやすくなると考えられる。
一方で、生成AIによる返信をそのまま利用することには注意も必要である。AIは文脈を踏まえた文章を生成できる一方、企業ごとのブランドトーンや個別案件への配慮が十分に反映されない場合もある。誤解を招く表現や事実と異なる内容が含まれるリスクを避けるためには、人による最終確認が引き続き重要となる。
企業のSNS運用では、投稿作成だけでなく分析や広告運用、問い合わせ対応までAIが支援する流れが広がりつつある。
コムニコも今後はAIを活用した新機能を継続的に追加する方針を示しており、SNS運用ツールは単なる管理システムから、企業と顧客のコミュニケーション全体を支援するプラットフォームへ進化していく可能性がある。