2026年7月2日、LINEヤフーは、コミュニケーションアプリ「LINE」のトークルーム内でAIエージェント「Agent i」を利用できる新機能「Agent i in chat」を2026年内に提供すると発表した。会話の文脈を理解し、質問への回答だけでなく予定登録やタスク整理まで支援することで、AIを日常のコミュニケーションに組み込む取り組みを加速させる。
LINEの会話がAIでタスク管理まで可能に
「Agent i in chat」は、1対1のトークやグループトーク内でAIエージェント「Agent i」を呼び出し、会話の流れを理解した上で質問への回答や各種タスクの実行を支援する新機能である。AIの回答や実行結果はトークルーム全体に共有され、参加者全員が内容を確認しながら会話を進められる仕組みとなる。
提供予定の機能には、会話からメンバーごとの作業を整理してLINEのノートへ登録する「タスクの整理」、予定に関する会話から日時やタイトルを抽出して登録を支援する「カレンダーへの登録」、共有写真を分類してアルバム作成を補助する機能が含まれる。さらに、長文のやり取りを要約する機能や、レシート画像から割り勘額を計算する機能も順次追加される予定だ。
LINEヤフーはこれまでも、「返信を提案」「話題を提案」「口調を変換」「ムードを分析」など、トークルーム内で利用できるAI機能を拡充してきた。今回の「Agent i in chat」は、それらを一歩進め、会話の内容を理解して実際の行動まで支援するAIエージェントへ発展させる位置付けとなる。
利便性向上の一方で信頼性とデータ管理が課題
「Agent i in chat」が普及すれば、グループチャットで決まった予定や役割分担を自動で整理できるようになり、日常生活だけでなくビジネスシーンでも情報共有の効率化が期待される。チャットを起点に予定管理や情報整理まで完結できれば、メッセージアプリはコミュニケーションツールに加え、AIによる業務支援機能を備えたサービスへと発展する可能性がある。
一方で、会話内容をAIが解析する仕組みである以上、利用者の信頼を維持するためにはデータ管理の透明性が重要になる。LINEヤフーは、トーク履歴の分析は利用者の同意を前提とし、分析対象となった履歴をAIの学習には利用しないとしているが、生成AIの活用範囲が広がるにつれて、こうした運用方針が利用者の安心感やサービスの普及に影響を与える可能性もある。
今後は、こうした機能が個人利用にとどまらず、企業内コミュニケーションや業務支援へ応用される可能性も考えられる。「Agent i in chat」の展開は、AIが会話の相手だけでなく、日常的なコミュニケーションを支援する存在へ発展していく方向性を示す事例の一つになるかもしれない。
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