2026年6月25日、米アマゾンはインドでAI・クラウド基盤を強化するため、2030年までに130億ドルを追加投資すると発表した。海外での発表であり、前年に公表した350億ドルの投資計画に上積みする形となる。AI需要の急拡大を見据え、インドを世界戦略の中核市場として位置付ける姿勢を鮮明にした。
AI・クラウド強化へ130億ドル追加投資
アマゾンは今回、AI・クラウド基盤の拡充を目的に130億ドルを追加投資すると発表した。これにより、2026年から2030年までのインド向け投資総額は480億ドルとなる。
投資の中心はAWSで、ムンバイとハイデラバードのデータセンターを拡張する計画だ。スタートアップや大企業、政府機関がAI専用チップやマネージドAIサービス、安全性の高いクラウド環境、開発者向けツールを利用しやすくなる。
EC事業への投資も拡大し、2026年中に20カ所以上の物流拠点と100カ所を超える配送拠点を新設する予定である。地方都市まで配送ネットワークを広げることで、配送時間の短縮やサービス品質の向上を図る。
アマゾンは2010年のインド進出以降、累計で1,200万の中小企業のデジタル化を支援し、約280万人の雇用を創出してきた。また、1,000万人以上にクラウド関連スキルを提供している。今回の投資により、2010年から2030年までの累計投資額は880億ドル超となる見通しだ。
インドのAI競争力向上へ期待と課題
今回の投資は、インドのAI・クラウド基盤を底上げし、企業のデジタル変革を加速させる追い風となる可能性がある。AIを活用する企業やスタートアップの開発環境が充実すれば、新たなサービスや産業の創出につながることも期待される。
一方で、大規模データセンターの整備には多額の設備投資だけでなく、大量の電力や冷却設備が必要になるとされる。AI需要の拡大に伴い、エネルギー消費や環境負荷への対応は重要な課題になる可能性がある。
アマゾンは2030年までに3,800万人の雇用支援や、中小企業1,500万社へのAI活用支援、公立学校400万人へのAI教育も目標に掲げている。こうした取り組みが実現すれば、インドはAI人材とデジタル産業が集積する世界有数の拠点へ成長する可能性がある。一方で、他の巨大テック企業との投資競争も激化するとみられ、AIインフラを巡る国際競争も一段と活発化する可能性がある。
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