2026年6月17日、レック株式会社は、新ブランド「AI Charmy(アイチャーミー)」を発表した。公式IPと会話できるAIキャラクター事業で、「推しと、暮らせる。」をコンセプトに展開する。第1弾として松平健氏を再現したおしゃべりAIぬいぐるみを2026年12月に発売する予定だ。
公式IPと会話できるAIぬいぐるみ事業を始動
レックが発表した「AI Charmy」は、キャラクターと日常的に会話できるAIキャラクター事業である。中核となるのはAIを搭載したおしゃべりぬいぐるみで、ユーザーは好きなキャラクターやタレントとの対話体験を楽しめる。
事業モデルは、AIキャラクター本体の販売に加え、会話機能のサブスクリプションサービスや追加コンテンツ、関連グッズを組み合わせた構成となる。単発の商品販売ではなく、継続的な利用を前提としたサービス設計を採用した点が特徴だ。
同社は「IPのパワー」「手に取りやすい価格(リーズナブル)」「高度な対話技術(テクノロジー)」の3点を強みとして掲げる。特にAIによるキャラクター再現では、世界観を維持しながら過去の会話内容を記憶し、利用者ごとに異なるコミュニケーションを実現するという。
第1弾として選ばれたのは俳優の松平健氏をモチーフにした「マツケン」である。本物の声を再現した会話体験を提供し、まるで本人がそばにいるかのような交流を目指す。
近年は生成AI技術の進歩によってデジタルヒューマンやAIキャラクター市場が拡大しており、レックはエンターテインメントとAIを融合した新領域への本格参入を打ち出した格好となる。
“推しAI”市場拡大の可能性と課題
AI Charmyの構想は、単なる音声玩具にとどまらない。レックは今後、共通プラットフォーム上で複数のキャラクター展開を進める方針を示しており、多様なIPが参加するエコシステムへ発展する可能性がある。
利用者にとっての最大の魅力は、好きなキャラクターや著名人との関係性を継続的に深められる点だろう。従来のグッズが鑑賞や収集を中心としていたのに対し、AIキャラクターは会話を通じて日々新しい体験を提供できる。サブスクリプション型の収益モデルは、IP保有企業にとっても安定収益源になり得る。
一方で課題も存在する。AIによる人物再現の精度が高まるほど、発言内容の管理やブランドイメージの維持が重要になる。利用者との長期的な会話の中で、キャラクター性を損なわず安全性を確保する運用体制が求められることになる。
さらに、海外ではAIコンパニオン市場が急速に拡大している。日本でもアニメや芸能IPを活用したサービス競争が本格化する可能性が高い。
レックが掲げる多言語対応や海外展開が実現すれば、日本発IPと生成AIを組み合わせた新たなエンターテインメント市場の形成につながると言えそうだ。