米メタがAI事業に必要な資金確保を背景に、従業員向けの年次株式報酬を約5%削減したと2026年2月19日、英紙フィナンシャル・タイムズが報じた。
2025年にも約10%の削減を実施しており、株式報酬の縮小は2年連続となる。
株式報酬を5%減、2年連続
フィナンシャル・タイムズは2026年2月19日、フェイスブックの親会社メタ・プラットフォームズが、従業員の大半に対して毎年付与してきた株式報酬(※)を約5%削減したと報じた。
メタは取材に対するコメント要請に応じておらず、削減の意図や適用範囲の詳細は示されていない。
またフィナンシャル・タイムズは、関係者からの話として、メタが株式報酬を2年連続で減らしたとも伝えた。
2025年には、約10%の削減が一部の従業員に衝撃を与えたという。
背景にはAI競争の激化がある。メタをはじめとする大手テック企業は、優位確保を目指し巨大なデータセンター建設でしのぎを削っている。
メタは2026年1月、今年の設備投資額が1150億〜1350億ドルになるとの見通しも示している。
※株式報酬:現金給与に加え、自社株の付与などで従業員に報いる制度。人材の定着や成果への動機付けに使われる。
投資加速の裏で人材競争が焦点
株式報酬の引き下げは、AI関連投資を最優先するという経営判断の表れと見ることができる。
巨額のデータセンター投資が不可欠な局面では、固定費的な報酬負担を抑え、成長分野に資金を集中させる戦略は合理性を持つだろう。
メタが示した1150億〜1350億ドルという設備投資見通しは、その覚悟を象徴する数字だと言える。
もっとも、株式報酬は従業員にとって企業価値と成果を結びつける重要なインセンティブと考えられる。削減が常態化すれば、組織へのコミットメントや優秀人材の引き留めに影響が及ぶ可能性は否定できない。
AI人材の獲得競争が激化するなか、投資拡大と報酬設計のバランスをいかに取るかが、今後の競争力を左右する分岐点になりそうだ。
関連記事:
メタのAI基盤が刷新へ エヌビディア、数百万個の次世代チップを複数年供給

メタCEOザッカーバーグ氏、数百ギガワット級AI計算基盤を構想

