暗号資産決済サービスSlashって何?今後の展望を考察
本記事は主にweb3に興味があるけど、日常生活にどのように活かされるか疑問を感じている方へ向けた記事です。
Twitter等でSlashがすごいって見るけど何がすごいの?
決済サービスってどれも一緒じゃない?むしろ暗号資産なんだから直接送れば一番安いのでは?
そんな疑問を持ったので今回詳しく調べてみました。
Slashとはどんなサービスなのか、Slashの特徴、競合との比較、暗号資産決済サービスの展望を考察していきます。
Slashとは
Slashとは、暗号資産での支払いを簡単に行える決済プロトコルです。イメージとしては、PayPayの暗号資産版と考えると理解しやすいかもしれません。
具体的にはスマートコントラクトで第三者の分散型金融Dapps(Uniswap等)に接続し、スマートコントラクトによるトークン変換処理(ETH→USDT等)を自動化することで、スムーズに支払いを可能にしています。
実店舗やオンラインサイトに導入することで、加盟店は暗号資産による決済を直接受け取ることができます。
Slashの特徴
Slashの特徴としては大きく以下の5つです。
- 支払いが簡単
- ヒューマンエラーの要素を排除
- 最も支払い効率が良いレートを保証
- 導入・運用が簡単
- 為替リスクによる金銭的損失の回避
詳しくみていきましょう。
支払いが簡単
Slashの特徴はなんと言っても支払いが簡単なことです。百聞は一見にしかずなので、以下の動画を見てください。
QRコードを読み込み、支払う通貨を選択するだけで支払いが完了します。
誰でも直感的に理解できるのが素晴らしいですね。
ヒューマンエラーの要素を排除
先程説明しましたが、操作がとても簡単なのでヒューマンエラーによる誤送金が発生しにくいです。
もし送金先のアドレスを入力したり、支払い金額を自分の持っている通貨に換算したりすると操作がややこしくなるため、ヒューマンエラーが発生する可能性が高くなります。
しかしSlashでは操作を出来るだけ簡素にすることで、ヒューマンエラーの要素を排除しています。
最も支払い効率が良いレートを保証
Slashでは選択した通貨を自動でUSDTに変換して支払いをします。その際の自動変換では、いくつかのDEXの中で最も効率の良いレートのDEXを選択するようプログラムされています。
そのためユーザーは最低価格での支払いを行うことができます。
導入・運用が簡単
Slashは迅速かつ簡単に導入することができます。
クレジットカードでの支払いを導入するのと同じ感覚でできるので、お店側の負担も少なく導入のハードルが低いです。
またブロックチェーン等の専門知識も不要なので、お店側も安心して導入することができます。
為替リスクによる金銭的損失の回避
暗号通貨は価格変動が激しいため、暗号通貨で支払われると価格変動により価値が大きく下がる可能性があります。
しかしSlashでは支払いに選択された通貨をステーブルコインであるUSDTに自動で変換し、お店側はUSDTで受け取れるため、為替リスクによる金銭的損失を回避することができます。
Slashのビジネスモデル
Slashでは決済手数料として支払い者から決済金額の0.2%~0.6%を徴収することで利益を得ています。
この決済手数料は今後発表されるSlashの独自トークン「Slashトークン」に連動する予定で、徴収した手数料はSlashトークンの買い戻しに充当すると発表されています。
またSlashトークンが発行されるまでは一律で0.6%を徴収します。
Slashの競合と比較
PayPal
PayPalでは従来の支払い方法の選択肢に暗号資産が追加されました。
暗号資産はBTC ,ETH ,LTC ,BCHの中から選択します。
ユーザーはPayPalが定めるレートで法定通貨に変換し、支払いを行うことができます。店舗側は法定通貨で代金を受け取ることができます。
現在、米国内でのみ利用可能です。
Crypto.com Pay
Crypto .comアプリor外部ウォレットと接続して暗号通貨支払いができます。
実際の支払い画面を見ながら解説します。
Crypto.com Payを選択すると、アプリor外部ウォレットを選択できます。
外部ウォレットと接続すると、支払通貨を選択することで決済できます。
アプリで読み込む場合は、自分のCrypto.comに保有している通貨から選択します。
暗号資産決済サービスとしての競合を調べましたが、ほとんどがECサイト等のオンラインショッピングを対象としたサービスであり、実店舗で使えそうなサービスはほとんどありませんでした。
(Stripeも暗号資産決済サービスを開始することは発表しましたが、現時点では一部でしか利用できず詳細が不明であったため、ここでは解説してません。)
また他のサービスは特定の通貨での支払いを要求しているものが多く、支払い前に自分で交換する手間がかかること、支払われた暗号通貨は独自のレートによって法定通貨に交換された上で支払われるので、支払い効率の良さからもSlashが優れていると感じました。
暗号資産決済サービスの展望
結論から言うと、筆者は暗号資産決済サービスは日常的に使われるようになると考えています。理由は圧倒的に決済手数料が安いからです。
現在一番利用されている決済サービスはクレジットカードです。そして業種によって異なりますが、クレジットカードの決済手数料は3〜10%と言われています。
Slashの決済手数料0.2~0.6%を見て分かる通り、クレジットカードの1/10以下であり、圧倒的に決済手数料が安いことが分かります。
現在は暗号資産に対する不信感等もあるので中々浸透しにくいとは思いますが、経済的メリットがあるので長期的には普及すると考えています。
次にどのサービスが普及するかについてですが、操作性と決済手数料、暗号通貨の変換効率がポイントになると考えます。
まだ暗号資産決済サービスが少ないこと、筆者が実際に利用できていないことから予想は難しいですが、上記のポイントを考慮すると他のサービスより有利であるSlashが有力候補だと考えます。
一つの懸念事項としては、クレジットカードや他のサービスは基本的に店側が決済手数料を負担するのに対し、Slashは支払い側が決済手数料を負担することになっています。
支払い側からすると余計なお金を払うことになるので、ネガティブな印象を持つ可能性があります。
しかし画期的なサービスであることは間違い無いので、日本発、世界で使われるサービスとなるSlashの躍進を見守りたいと思います。
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