Phiとは?注目されるトークングラフ領域の概要と展望を解説

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この記事では、2022年12月15日にメインネットがリリースされ、話題となった「Phi(ファイ)」について解説します。

目次

Phiの概要

「Phi」は、ENSとオンチェーンのウォレットアクティビティに基づいて構築された没入型のソーシャル プラットフォームであり、オンチェーンの ID を簡単に視覚化できるプラットフォームです。

https://medium.com/philand/phi-launches-on-polygon-mainnet-fbf5ddbb0ab5 より

ENSを接続するだけで誰でも土地を持つことができ、ウォレットアドレスにオンチェーンで刻まれている活動によって様々なオブジェクトをゲットでき、自身の土地を彩ることができます。

https://medium.com/philand/phi-launches-on-polygon-mainnet-fbf5ddbb0ab5 より

一見するとメタバースプロジェクトですが、既存のメタバースは「土地」と「オブジェクト」の販売で売上を立て、有限の土地としているプロジェクトがほとんどです。しかし、Phiは土地の作成とオブジェクトの作成は誰でも無料で行うことができます。

その誕生背景には「クリプトの世界で初心者の人が何をすれば良いのかわからない」という想いがあったそうです。例えば、Uniswapでスワップしたり、Ethを一定額以上保有するなど、クリプトに触れていく過程で行われる行為がありますが、そのロードマップもありませんし、クリプト好きでないと楽しめない行為も多いのが現状です。

そこで、Phiではそういった行為を”クエスト”と呼び、特定の条件をクリアするとPhiの土地上に飾れる”オブジェクト”を入手できます。例えばこちらのオブジェクトは「Uniswapで一度以上スワップしたことがある」と入手できます。

https://quest.philand.xyz/items/0x3D8C06e65ebf06A9d40F313a35353be06BD46038/100501 より

このように、クリプトの世界をある程度ロードマップ化したり、単純な行為をエンタメ化することで、楽しみながらクリプトを勉強することができるようにという想いもあったそうです。

詳しくはPhi共同創業者のConsomeさんのインタビューをお聞きください。

Phiの使い方

では、より具体的な使い方を見ていきます。

Phiには2つの機能があります。

  • Phi Quest
  • Phi Land

1つずつ解説します。

○Phi Quest

上述した通り、Phiはオンチェーン情報をもとに特定のオブジェクトが入手できるプロジェクトです。Phi Questにはその条件と入手できるオブジェクトがまとめられています。ここで検索し、特定のオブジェクトを入手するために活動したり、現在のオンチェーン情報で入手できるオブジェジェクトを探したりします。そして、入手したオブジェクトをPhi Landに飾ります。

https://quest.philand.xyz/ より

○Phi Land

Phi LandはENSを接続することで誰でも入手できるメタバース上の土地です。

最初はこのような簡素な土地からスタートします。

https://land.philand.xyz/playground より

その上に、Phi Questで入手したオブジェクトを配置していき、自分だけのPhi Landを作っていきます。

https://land.philand.xyz/playground より

他の人の土地を見にいくこともできるので、Twitter上でもそれぞれのPhi Landについてのツイートが見られます。

簡単に言えば、このQuestとLandを組み合わせて、オンチェーン情報を可視化する自分だけのメタバース空間を作り上げていくプロジェクトが「Phi」になります。

Phiが目指す未来

では最後に、Phiの展望について説明します。

現在、PhiはMatic(Polygon)上のメインネットにリリースされています。今までのStarkNetとMaticでのテストネットのデモを経て、2022年12月にMaticのメインネットでリリースされました。

最初の説明にあるように、Phiのミッションは「ENSとオンチェーン情報を活用し、個人のweb3における活動状況、個人的な好み、トークングラフを可視化すること」にあります。また、クリプト内のあらゆる行為のリターンとなるオブジェクトを作ることで、楽しく勉強していけることも設立背景にあります。

なので、今後もそのミッションに沿った展開が予定されています。

具体的に言えば、多くのアーティストと協力して「オブジェクトの多様化」やDiscordメンバーと協力して「クエストの分散化」を考えているそうです。欲しくなるような多様なオブジェクト、そして多様なクエストを作ることで、より個々人のオンチェーン情報を可視化できます。

また、上でも紹介したPhi共同創業者のConsomeさんのインタビューによれば、「マルチチェーン対応」や「マネタイズ」、「独自トークンの発行」はまだそこまで考えていないそうです。(※ノーコメントの部分やあくまで個人の考えでチームとは関係なくお話しされていた部分もあったので、詳細は元ポッドキャストをご覧ください)

完全な競合(似たようなプロジェクト)はほとんどなく、非常にユニークな活動をしている「Phi」について解説しました。とても興味深いプロジェクトなので、今後が楽しみです!!

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参考文献

本記事に使用した文献は以下になります。

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