Web3エンジニアが知っておくべき最新ツール&フレームワーク7選

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Web3業界に足を踏み入れようとしているエンジニアにとって、どのツールやフレームワークを使うべきかは非常に重要です。ブロックチェーンや分散型アプリケーション(dApps)の開発が主な仕事であるWeb3エンジニアにとっては、効率的な開発のために専用ツールやフレームワークを駆使する必要があります。

この記事では、初心者にもわかりやすく、Web3エンジニアが知っておくべき最新ツールやフレームワークを7つ紹介します。

目次

開発環境

1. Solidity(ソリディティ)

スマートコントラクト開発のプログラミング言語

引用:https://cryptozombies.io/

Solidityは、スマートコントラクトを作成するために最もよく使われているプログラミング言語です
主にEthereumブロックチェーンで動作するアプリケーションを開発するために使われます。JavaScriptに似た文法であるため、Webエンジニアが比較的取り組みやすい言語でしょう。

学習リソースとしては、Ethereumの公式ドキュメントや、ゲーム形式で学べるCryptoZombiesなどがあります。これらのオンライン教材も活用してSolidityの基本を身につけましょう。

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2. Remix IDE

スマートコントラクトの開発・テスト(手軽・個人開発向け)

引用:https://remix.ethereum.org/

Remix IDEは、Ethereumブロックチェーン上でスマートコントラクトを開発・デプロイするためのオープンソースの開発環境です
特に、初心者やSolidityを使い始めたばかりの開発者がスマートコントラクトを学び、実際に試すためのツールとして非常に便利です。ブラウザベースで動作するため、インストール不要で手軽に始められます。

ブラウザ上でコードを書き、コンパイルし、そのままテストネットワークやローカルVMでデプロイ・実行までできるのが特徴です。
素早いテストや簡単なデバッグが可能な一方、バージョン管理や複雑なワークフローには向いていません

3. Hardhat(ハードハット)

スマートコントラクトの開発・テスト(本格的・チーム開発向け)

引用:https://hardhat.org/

Hardhatは、Ethereumブロックチェーン向けの開発環境で、スマートコントラクトの開発・テスト・デプロイを支援する機能が豊富に備わっています
特にローカル環境でのテストや、自動化されたスクリプトを使った複雑なデプロイメント、外部ツールとの統合に強みがあり、大規模なプロジェクトやプロフェッショナルなWeb3開発に非常に適しています。

Hardhatは、Remix IDEと似たサービスですが、大規模プロジェクトやチーム開発向けに様々な機能が充実しているのが強みです。
デバッグ機能については、コンソールでの高度なデバッグや、ガスコストの分析が可能であり、複雑なデバッグやパフォーマンス最適化にも対応しています。
プラグインについては、外部ツールとの連携がスムーズなため、テスト・デプロイなどがシームレスに行える独自カスタマイズが可能です。

フロントエンド開発

4. Ethers.js

ブロックチェーンとの通信ライブラリ(軽量・シンプル)

Ethers.jsは、Ethereumブロックチェーンとの通信を可能にする軽量で使いやすいJavaScriptライブラリです。
フロントエンドからEthereumネットワークと接続し、トランザクションの送信やスマートコントラクトとの接続を簡単にできるように設計されています。Ethers.jsはシンプルで一貫性のあるAPIを提供しており、初心者から上級者まで幅広く利用され、特にdApps開発に適しています。

また、JavaScriptだけでなくTypeScriptにも対応しているため、最新のフロントエンドフレームワークとも相性が良く、直感的に扱えるAPIを持っています。
さらに、ガス料金の自動推定機能が搭載されており、コントラクト呼び出しの際にガス料金が自動計算されるため、トランザクション処理・ガスコスト最適化が容易です。

公式ドキュメントなどを参照に技術を身につけましょう。

5. Web3.js

ブロックチェーンとの通信ライブラリ(カスタマイズ性が高い・やや複雑)

Web3.jsは、フロントエンド開発者向けに設計されたJavaScriptライブラリで、スマートコントラクトやEthereumネットワークと連携するために使われます
JavaScriptで書かれているため、Web開発経験があるエンジニアには非常に馴染みやすく、分散型アプリケーション(dApps)を構築する際に役立ちます。

また、Web3.jsは「Ethereum Foundation」が公式にリリースしたライブラリであるため、非常に多くの人が使用しており、ドキュメントやコミュニティが充実しています。

Ethers.jsと比較すると、Web3.jsは扱いやすさ・理解しやすさでは劣るものの、カスタマイズ性や業界での使用実績では勝っているでしょう。
学習したい方は、公式ドキュメントなどを参照しながら開発に取り組んでみましょう。

セキュリティ

6. OpenZeppelin(オープンゼペリン)

セキュリティ重視のスマートコントラクト開発・再利用可能なコードの提供

引用:https://www.openzeppelin.com/

OpenZeppelinは、Ethereumブロックチェーン向けのスマートコントラクトを開発するためのライブラリであり、特にセキュリティが重視されているのが特徴です。
よく使われるスマートコントラクトのテンプレートや再利用可能なコードが提供されており、初心者でも安全で効率的な開発ができます。

何といってもOpenZeppelinの強みは、スマートコントラクトのセキュリティ性です。
このライブラリは専門家によるセキュリティ監査を受けており、信頼性が非常に高いです。これにより、初心者でも高い安全性を持つコントラクトを簡単に導入できます。

また、ERC20トークンやERC721トークン(NFT)など、Ethereumの共通規格に準拠したさまざまなコントラクトがすぐに使えるため、自分で一から作る手間が省け、迅速に独自トークンやNFTの発行にこぎつけられます

7. Mythril(ミスリル)

スマートコントラクトのセキュリティをチェック

Mythrilは、Ethereumスマートコントラクトのセキュリティを分析するためのツールです。
スマートコントラクトはブロックチェーンに一度デプロイされると変更が難しいため、事前にバグやセキュリティ上の弱点を見つけておくことがとても重要です。Mythrilは、これを自動的に解析し、問題のある箇所を報告してくれる「セキュリティ監査ツール」として開発者に広く利用されています。

このツールは「静的解析」と「シンボリック実行」と呼ばれる方法を使い、コードの内容を検証します。
静的解析は、コードを実行せずに内容を解析して構造上の問題やバグを見つける手法であり、シンボリック実行は、コントラクトの実行フローをシミュレートして潜在的なバグやセキュリティホールがないかを分析する手法です。この2種類のコード検証をした結果はレポートとして出力されるため、開発者は問題がある箇所を簡単に把握できます

Mythrilはスマートコントラクトのセキュリティ担保に欠かせないツールだといえるでしょう。

まとめ 

Web3エンジニアにとって、これらのツールやフレームワークは強力な武器となります。初心者がWeb3業界に飛び込むためには、これらのツールを理解して、少しずつ使いこなしていくことが重要です。

まずはSolidityの理解など、基本的な開発環境から始め、Ethers.jsなどで実際のプロジェクトに挑戦してみましょう。
Web3の世界は現在急速に広がっており、これからのキャリアを築く大きなチャンスが待っています。

Web3エンジニアになるための具体的なステップや、スキルセットなどを詳しく知りたい方は、以下の記事もご参照ください。

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