【Web3転職・副業】Aerial Partners ビジネス開発部長の藤村さんへインタビュー|Web3事業の会計課題を解決するプロフェッショナル集団

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今回は、暗号資産取引の会計・税務を効率化させるサービスを展開する株式会社Aerial Partnersのビジネス開発部長である藤村さんにお話を伺いました。

本記事は、Web3領域の会計や税務に興味がある方に是非読んでいただきたい記事となっております。

目次

株式会社Aerial Partners|ビジネス開発部長 藤村 大生さん

大学卒業後に公認会計士の資格を取得し、監査法人で7年間勤務。その後、ボードメンバーとしてAerial Partnersに入社し、現在はビジネス開発部長と兼任してAerial 税理士法人の代表も務める。

株式会社Aerial Partners公式サイト:https://www.aerial-p.com/

株式会社Aerial Partners公式Twitter:https://twitter.com/AerialPartners

暗号資産取引の会計・税務の処理を効率化する

──早速ですが、現在取り組んでいる事業についてお聞かせください。

Aerial Partnersでは現在、主に個人の税務を対象とした「Gtax」シリーズや「Guardian」、主に法人の会計を対象とした最新リリースの「AWA」や、「ADM」を提供する「Aerial」シリーズというサービスを主軸に各事業に取り組んでおります。

それぞれの事業について簡単に説明させていただきます。

まずは「Guardian」は、Aerial Partnersが創業当初から行っている事業で、暗号資産投資家向けの確定申告支援サービスです。現在は「Gtax」という名称で提供しているツールサービスを活用しつつ、税理士法人の方々とも連携し、確定申告までを一気通貫でサポートしています。

「Gtax」は元々「Guardian」で使用していたシステムをサービス化したもので、現在では「個人版」「個人事業主・一般法人版」など複数バージョンに分けて提供を行なっています。主に個人投資家向けのサービスとなっており、Webツールとして簡単に損益を計算いただくことが可能です。

次に、ADM(Aerial Data Management)ですが、基本的には暗号資産取引事業者をクライアントとして、会計に必要なデータを一元管理し、そのデータを会計システムに適した形式に書き換えてアウトプットするシステムを提供する事業です。お客様となる企業の管理体制等を詳しくお伺いし、企業ごとに必要な機能が含まれるよう、柔軟にカスタマイズを行なった上で管理システムを開発・提供しています。

最後にAWA(Aerial Web3 Accounting)は、暗号資産をはじめとしたデジタルアセットを活用した事業を展開している企業向けのサービスです。売上や給与の支払いに暗号資産を使用しているような企業に対しても、経理から会計までスムーズに行えるようなシステムを提供します。このシステムは、暗号資産のデータを一元管理し、必要な情報に整形して出力するという機能を有しています。前述した「ADM」よりも手軽に、ブロックチェーンに詳しくない経理の方でも利用いただけるようなツールになっています。

──それぞれのサービスがどのような課題を解決するために立ち上げられたのか、その背景について伺えますか?

私たちが創業した当時は2017年で、いわゆる仮想通貨バブルだったのですが、この年に国税庁から仮想通貨の投資家に対し、得た収益に関する確定申告をしなければならないという通達が出されたんです。しかし、その収益をどのように計算するのかが問題となっていました。

そんなタイミングで代表の沼澤が、税理士の方と連携して確定申告に関するサポートを始めたんです。SNSを通して大変多くの方から要望をいただき、個人で対応しきれなくなったことで法人化し、「Guardian」として正式にサービスを立ち上げました。

その後、お客様が損益計算や所得計算に困っているところに対応するため、私たちは暗号資産取引事業者との間で様々な話し合いを行いました。そこで暗号資産取引事業者が何十万人、あるいは何百万人という大量の顧客を抱えており、その全てのトランザクションを把握・管理し、会計処理の中で仕訳することが非常に困難であり、課題となっていることが分かりました。その課題を解決するために生まれたのが、カスタマイズを前提とした管理システムを提供する「ADM」です。

そして最近では、暗号資産を始めとするデジタルアセットを活用するビジネスも急増しています。例えばゲーム内アイテムを購入する、といったケースでもデジタルアセットが活用されているのですが、企業としては取引事業者と同様、毎日大量の暗号資産取引を管理しなければならないという課題があります。ビジネス機会は増えているものの、経理担当の方があまりブロックチェーンやデジタルアセットの扱いに明るくないという状況も少なくなく、そのような状況でも簡単に使用いただけるツールを提供するため「AWA」を開発しました。

正確なレポーティングが求められる上場企業でも利用されている会計ソリューションシステム

──取り組まれてきたサービスの実績を教えてください。

前提として、私が現在関わっている「ADM」や「AWA」といったサービスは、それぞれ暗号資産取引事業者を始めとした金融事業者や、Web3事業者といった法人向けにサービスを提供していますが、法人向けにツールシステムを提供している企業は現状ほぼ存在していません。特に最近注力している「AWA」については導入実績の開示や対応ブロックチェーンの増加等を随時行なっていますが、国内で業界をリードする取引事業者に加え、Web3事業を牽引する事業者に多く活用いただいている部分は実績と言えるのではないかなと考えています。

Gtaxに関しても、個人投資家だけでなく、税理士法人・事務所等、多くの方々にご利用いただいておりますし、顧客満足度も非常に高く評価をいただいております。

──他にも他社と比較した際の違いや強みがあれば教えてください。

Aerial Partnersとしての強みは、私も含めてですが経営陣が全員が会計監査法人出身である点です。このバックグラウンドがあるからこそ、変化の激しい業界の中でも適切な機能をサービスに反映することができています。

暗号資産取引事業者を始め、多くの法人のお客様にサービスを提供する中では、ただデータをまとめるだけではなく、国内で定められる様々なルールや監査基準に則ること、そして内部統制やリスク管理をより円滑に行えるよう整理し、企業として「攻められる」体制の構築をサポートできることも重要です。その点、Aerial Partnersでは会計知識の豊富なメンバーが中核を担っていますので、よりお客様となっていただける皆様のビジネスをドライブさせられる強みを持っているかなと思います。

ヒアリングをさせていただいた情報の中で、どの情報をより重要と考えるか、経営をブーストさせられるポイントはどこなのか。システムを開発させていただく前段階の要件定義から、会計をよく知る人間が深く関与させていただける部分は、他社にはない魅力だと思っています。

「Web3事業の会計はAWA」と言われるように

──今後の展望について教えていただけますか?

今後の展望についてはtoCとtoBの二つの観点からお話しさせていただきます。

まずtoCの話では、2023年の2月に総合アプリ「コイン相場」の事業譲受契約を締結しました。このアプリは、個人投資家の方々のポートフォリオ管理を始め、関連ニュースのキュレーションや価格アラート等、暗号資産取引に必要な様々な機能を内包したものですが、当社が元々注力していた「会計・税務」の領域を「データ管理」の領域まで拡大していくことを想定し、Aerial Partnersが提供するサービスの新たなラインナップとして迎えさせていただいたものです。一例ではありますが、「確定申告を行う」といった制度に対応するだけでなく、より手軽に、シームレスにそれらを行える「体験」の面でもお客様の課題を解決できればと考えています。

toBについては、直近は最近リリースした「AWA」のアップデートや認知拡大に注力していくことを考えています。前述の通り法人向けに会計ソリューションを提供している企業はほぼ存在しない状態ですし、自分達が砦である自覚を持って、「Web3事業の会計はAWA」と認知していただけるよう尽力したいと思っています。

──次は藤村さん個人についてお伺いしたいのですが、Aerial Partners に入社した経緯について教えていただけますか?

Aerial Partnersの代表沼澤と私は大学時代の友人なのですが、彼は仮想通貨バブル只中の2017年にTwitterで暗号資産の税務について情報発信を行なっていました。前述の通りそこから「Guardian」という暗号資産の確定申告サポートサービスが誕生したのですが、サービス化するとすぐに数百名規模のお客様が殺到し、当時の体制で対応できるキャパを簡単に超えてしまったと話を聞いて、私は当時働いていた監査法人での仕事をしながらAerial Partnersでお手伝いをするようになりました。

お金が関連してくるので、ミスが絶対に許されない中で、仕事量もすごく多かったので、正直そのお手伝いした3ヶ月は二度と経験したくないぐらい大変だったんですが、自分の中でとても刺激的だったので、改めて沼澤と話し、正式に入社することを決めました。

「我々は最後の砦である」という意識が重要

──Aerial Partnersのメンバー構成について教えていただけますか?

現在は、Aerial Partners全体で約30名のメンバーが働いています。その内の約20名が正社員ですが、今年に入って新たに参画したメンバーも多く、社内スローガンでもある「コンフォートゾーンを抜ける」という目標を実現すべく組織的にもフェーズを移行しているタイミングです。

まだまだ少数精鋭ですので、職種の枠を超えて業務を遂行しているメンバーが多数ではありますが、特に特徴的な職種としては「会計コンサル兼PdM」というポジションがあります。カテゴリーとしてはビジネス職になるのですが、「ADM」や「AWA」サービスでは法人のお客様と密に連携を取らせていただくため、ある意味会計コンサルのような業務を行いながら、ヒアリングした内容をシステムに落とし込むようなPdMに近い業務も行なっています。

──現在、募集しているポジションについて教えてください。

現在特に募集しているポジションですと、前述の「会計コンサル兼PdM」や「toC向けサービスのPdM」、「カスタマーサクセス」は特に強化しています。

「会計コンサル兼PdM」以外の職種ですと、例えば「toC向けサービスのPdM」は主に「Gtax」シリーズの開発戦略についてリードいただくポジションです。現状ベーシックな機能は備わっていますが、ここからさらにサービスをスケールアップしていくためにコミットいただくイメージです。「カスタマーサポート」も現状コアで動いてくれるメンバーはいますが、提供サービス自体が増えているため、よりチームを強化していく必要があります。

──Aerial Partnersで働く魅力や大切にしているカルチャーについて教えてください。

大切にしていることは「我々が最後の砦である」という意識を持ち、お客様の持っている課題を深く理解し、実際にアクションを重ねていくことです。お客様の言葉の裏にある事情や背景を深く理解し、本当に解決すべき課題がどこにあり、どのように行動すればそれが解決されるのか、という部分に全力を尽くしています。

導入したサービスが安定稼働してお客様の業務工数が減っていたり、感謝の言葉をいただけるのはやはり嬉しいです。社会課題とも言える大きなイシューに取り組んでいること、お客様に価値を提供できていると実感できること、この2点は魅力だと思います。

──最後に読者へ向けたメッセージをお願いします。

私たちは多くのプロダクトを提供しており、特に現在では法人会計の効率化に焦点を当てたサービスにも力を入れています。一見すると、制度への対応など「守り」のイメージを受ける方も多いかもしれませんが、お話しさせていただいたように、社内の体制が整っていたり、効率化がなされることで「攻められる企業」の土台を構築していくことにも繋がっていきます。前例のない、暗号資産業界を軸足とした攻守の基盤づくりは我々にとってもチャレンジングな領域ですし、企業として大きく飛躍するチャンスでもあると考えています。

暗号資産やWeb3業界における多様なビジネスの中でも面白いポジションだと思いますので、是非私たちの活動に興味を持っていただけた方はご連絡いただけるとありがたいです。

──本日はお忙しい中ありがとうございました!

ありがとうございました!

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