楽天ウォレットとFutureverseが提携 RakutenWallet.PassでWeb3体験の裾野が広がる

2025年5月8日、楽天ウォレットがニュージーランドのFutureverseと提携した。これにより、楽天ウォレットのユーザーは「RakutenWallet.Pass」を通じてFutureverseのメタバースプラットフォームにアクセスできるようになる。
Web3市場の成長と楽天ウォレットの戦略的提携
楽天ウォレットがFutureverseとの提携を発表した背景には、急速に拡大するWeb3市場への対応がある。
Web3は分散型インターネットとも呼ばれ、ユーザーが自身のデジタル資産やデータを管理できる次世代のインターネット基盤であり、従来の中央集権型のサービスに対し透明性やユーザー主導の管理が期待されている。
この流れを捉え、楽天ウォレットはFutureverseの技術を活用することでユーザーに革新的なデジタル体験を提供する体制を整えた。
RakutenWallet.Passは、Futureverseのウォレットサービス技術を応用したデジタルウォレットであり、ユーザーはブロックチェーンの専門知識がなくてもWeb3サービスを利用できる設計になっている。
特に注目すべきは、Futureverseが提供する「Reebok IMPACT」サービスへのアクセスだ。これは、ユーザーの写真から個性的なデジタルスニーカーを生成し、NFT(※)として所有できる体験を実現するものだ。
FutureverseはAIやブロックチェーン、デジタルIDの技術を駆使し、すでにNetflixやMLB、DCコミックス、ワーナーブラザースといったグローバルブランドとの提携実績を持つ。
今回の提携により、楽天ウォレットも世界的なWeb3コミュニティへのゲートウェイとしての地位を強化する意図があると考えられる。
※NFT(Non-Fungible Token):代替不可能なデジタル資産のこと。ブロックチェーン技術を用いて所有権や真正性が保証される。
https://plus-web3.com/media/nft/
市場の期待と楽天ウォレットの次なる一手
RakutenWallet.Passが提供する「簡便さ」は、ブロックチェーン技術に不慣れな一般ユーザーにも手軽にWeb3の世界へ踏み出すきっかけとなる可能性がある。
今後、他企業も類似の提携やサービス展開を検討することが予想されるだろう。
今後の展望としては、楽天ウォレットがこの提携を皮切りに更なる機能拡充やパートナーシップの強化を目指すことが想定される。国内市場のみならず、アジア太平洋地域や欧米市場への進出も視野に入れていると見られる。
Web3市場は未だ発展途上であり、同社がどこまで影響力を広げられるかは今後の施策と市場動向に大きく左右されるだろう。
Futureverseの先進技術と楽天のブランド力の融合がもたらす次世代デジタル体験の成否が注視される。