トランプ政権に任命されたテック界の重鎮が5日会見予定　暗号資産の今後の方針がサックス氏らより明らかに

米国の暗号資産政策の重要な方針が発表される。

トランプ政権のAI・暗号資産特命官であるデビッド・サックス氏は、2月5日午前4時30分（日本時間）より、デジタル資産エコシステムにおける米国のリーダーシップ確保に向けた包括的な政策方針を発表する見通しだ。米国の暗号資産政策の方向性を明確に示す重要な機会となる。市場はすでにこの動きを好感しており、ビットコイン価格は4日未明に大幅な上昇を記録している。

サックス氏について

シリコンバレーの革新者として知られるサックス氏は、ペイパルのCOOを務めた経歴を持つテクノロジー業界の重鎮で、いわゆる「ペイパル・マフィア」の一員として知られている。
「ペイパル・マフィア」とは、1990年代後半にイーロン・マスク氏やピーター・ティール氏らが創業したペイパル社の幹部や初期メンバーたちを指す通称で、その後シリコンバレーで数々の革新的企業を創業・投資し、テクノロジー業界に多大な影響を与えてきた実力者を指す。サックス氏は同社のCOOとしてデジタル決済の革新に深く関わってきた実績を持ち、また新技術への投資で知られる人物だ。

トランプ大統領は先月、大統領令により「仮想通貨市場に関する大統領作業部会」を立ち上げ、サックス氏をその責任者に任命した。この人事によって、暗号資産業界の規制緩和を推進するという選挙公約が実現する期待が高まった。サックス氏は、業界との対話窓口として機能するとともに、連邦機関と議会との調整役として重要な役割を担うことになる。

議会との強力な連携体制の確立

明日の記者会見には、上院銀行委員会のティム・スコット議長、下院金融サービス委員会のフレンチ・ヒル議長をはじめとする与党共和党の有力議員が出席を予定している。上下院の議員たちと仮想通貨特命官が一堂に会し、政策方針を公に説明するのは初めての機会となる。

会見では、ステーブルコインを含むデジタル資産の連邦規制の枠組み開発や、「戦略的国家デジタル資産備蓄」の構築に関する具体的な提案が示される見込みだ。この政策パッケージによって、米国が世界のデジタル資産市場でさらに強いリーダーシップを発揮することが期待されている。

まとめ

サックス氏の起用は、米国の暗号資産政策における大きな転換点となる可能性が高い。テクノロジー業界での豊富な経験と、イノベーションを重視する姿勢は、急速に発展する暗号資産市場への適切な対応を可能にするものと期待されている。議会との緊密な連携体制も整いつつあり、政策実現への確度は高いと見られる。

今後は規制緩和の具体的な進展とともに、機関投資家の参入促進や、新たな商品・サービスの開発が加速する可能性がある。米国市場の活性化は、グローバルな暗号資産市場にも大きな影響を与えるものと予想される。
明日の会見内容と、それに続く具体的な政策展開が注目されている。

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