Tokyo Bitcoin Base開設、国際交流拠点が東京・四谷に誕生

2025年4月25日、東京・四谷にビットコインの新拠点「Tokyo Bitcoin Base(TBB)」が正式オープンした。
国際的ビットコイナーが集う新拠点、四谷の好立地に1300平米の複合施設
東京・四谷に開設された「Tokyo Bitcoin Base」は、ビットコインの普及とグローバルな交流を目的とした複合施設である。場所は四ツ谷駅から徒歩5分という好立地にあり、地上4階・地下1階、総床面積は約1300平米と広大だ。館内にはイベントスペースやシェアオフィスが併設されており、国内外のビットコイン関連企業や個人が集うリアルなハブとなることを狙っている。
初日のオープニングイベントには、エルサルバドルのビットコイン導入を支援したことで知られるJAN3のCEOサムソン・モウ氏や、スイス・ルガーノ市のビットコイン施策を牽引するジャコモ・ズッコ氏といった国際的なキーパーソンも来日した。
会場では日舞や三味線の演奏に加え、来場者への茶のもてなしも行われ、日本文化とビットコインの接点を象徴する演出が印象的だった。
この施設を運営するのは、株式会社BH Tokyo。
代表の川合林太郎氏は、「国内外のビットコイナーが交流し、現実世界とつながる場所にしたい」と話し、すでにエルサルバドルなどでも同様の拠点作りを進めている。
現時点ではシェアオフィスやイベントスペースの運用が中心だが、今後は海外からの滞在者に向けた宿泊施設の整備も計画に含まれているという。
また注目を集めたのは、施設入口前で行われた「サトシ・ナカモト像」の除幕式である。来場者は、像の背後に立ち「サトシと一体化」するように写真を撮るなど、象徴的な演出に熱気が集まった。
ビットコイナーが求める「リアルな拠点」 交流と体験の場としての可能性
Tokyo Bitcoin Baseの設立は、デジタル資産が仮想空間にとどまらず、現実社会でのつながりを生み出すフェーズに入ったことを示していると考えられる。
特に、X(旧Twitter)などで活発に発信されるビットコイン関連情報が、リアルの空間で対話と協業につながる点は、グローバルなクリプトコミュニティにとっても重要な意味を持つだろう。
日本はこれまで規制環境や言語の壁により、ビットコインの国際交流の場としてはやや後れを取っていた印象がある。しかし、TBBの誕生により、共同でプロジェクトを進められる土壌が生まれた。
宿泊施設の設置やさらなるイベント開催が現実化すれば、世界中のビットコイン企業や開発者が東京を拠点とする流れも期待できる。
一方で、一般利用者にとってはやや専門性が高く感じられる部分もあるため、今後は一般層への認知や教育コンテンツの整備も重要課題になると考えられる。