TikTok、未成年ユーザーの利用時間を制限する新機能を導入

Bytedance株式会社は2025年3月11日、ショートムービープラットフォーム「TikTok」において未成年ユーザーの利用時間を制限し、保護者の管理機能を強化する新たな取り組みを発表した。これにより、保護者は子供のアプリ使用を特定の時間帯に制限し、フォロー関係の確認や不適切なコンテンツの報告を受け取ることが可能となる。
さらに、16歳未満のユーザーには22時以降、リラックスを促す通知が表示され、健全なデジタル習慣の形成が期待されている。
新機能「休憩タイム」とペアレンタルコントロールの強化
TikTokが導入した「休憩タイム」機能は、保護者が子供のアプリ使用を特定の時間帯に制限できるものである。食事中や就寝前など、家庭のライフスタイルに合わせた柔軟な利用管理が可能となった。
さらに、スケジュール機能を活用することで、定期的な休憩時間を設定し、子供の過度なア
プリ使用を防ぐことができる。
また、予定外の変更が生じた場合、子供が保護者に利用時間の延長をリクエストし、保護者が最終判断を行う仕組みも導入されている。
加えて、ペアレンタルコントロール機能も強化され、保護者は子供のフォローしているアカウントやフォロワー、ブロックしたアカウントを確認できるようになった。
子供のオンライン上の交友関係を把握し、適切な指導やサポートを行うことが可能となる。
これらの機能強化は、保護者と子供の間でデジタル環境におけるコミュニケーションを促進し、子供の安全なアプリ利用を支援することを目的としている。
睡眠促進機能と今後の展望
16歳未満のユーザーが22時以降にTikTokを利用すると、リラックスを促す通知が表示される新たな睡眠促進機能が導入された。
この機能は、視聴中の動画を中断し、落ち着いた音楽とともにフルスクリーンで通知を表示することで、ユーザーに就寝時間を意識させる狙いがある。これにより、子供たちの睡眠の質を向上させ、健康的な生活習慣の形成をサポートすることが期待されている。
さらに、18歳未満のユーザーには、デフォルトで1日60分のスクリーンタイム制限が適用されるようになった。保護者は、平日は30分、週末は長めに設定するなど、柔軟に利用時間を管理できる。これらの機能は、子供たちが適切な時間内でアプリを利用し、他の活動や休息とのバランスを保つことを目的としている。
TikTokが導入したこれらの新機能は、未成年ユーザーの安全なアプリ利用を促進するための重要なステップと評価できる。
しかし、これらの機能が実際にどの程度効果を発揮するかは、今後の利用状況や保護者の関与度合いによって左右されると考えられる。
今後、TikTokはこれらの機能の利用状況や効果を継続的にモニタリングし、必要に応じて改善を行うことが求められるだろう。
また、保護者や教育者への啓発活動を強化し、デジタルリテラシー教育を推進することで、子供たちが安全かつ健全にデジタル環境を利用できる社会の実現が期待される。