ソニーのSoneium、Plumeと提携 RWAトークン化で5.1百万人に新たな利回り機会を提供

2025年4月30日、ソニーグループの「Soneium(ソニューム)」が、現実資産(RWA)のトークン化を手がける「Plume」との戦略的パートナーシップを締結したと発表した。この連携により、Soneiumのユーザー5.1百万人が、米国債やプライベートクレジットなどのトークン化された金融商品へのアクセスを得ることが可能となる。
SoneiumとPlumeの連携がもたらすRWAトークン化の新展開
ソニーグループとStartale Groupの共同プロジェクトであるSoneiumは、Ethereumのレイヤー2ブロックチェーンとして開発され、Web3の実用化を目指している。
今回のPlumeとの提携により、SoneiumはPlumeのネイティブ相互運用レイヤー「SkyLink(※1)」を統合し、ユーザーがトークン化された米国債やプライベートクレジットなどの金融商品にシームレスにアクセスできるようになる。
Plumeは、RWA(※2)のトークン化に特化したEVM互換のレイヤー1ブロックチェーンであり、180以上のプロジェクトが構築されている。
PlumeのCEOであるChris Yin氏は、「資産が単一のブロックチェーン上に存在することではなく、ユーザーがどのネットワークにいてもリアルな利回りをシームレスに享受できることが未来のRWA金融(RWAfi)だ」と述べている。
Soneiumのユーザーは、Plumeのブロックチェーンを通じて、トークン化された資産からの利回りを得ることが可能となり、Web3と伝統的金融の融合が一層進むと期待される。
※1 SkyLink:Plumeが開発したネイティブ相互運用レイヤーであり、異なるブロックチェーン間での資産の移動や利回りの提供を可能にする技術。これにより、ユーザーは自分の利用するプラットフォーム上で、他のブロックチェーン上の資産やサービスにアクセスできるようになる。
※2 RWA(Real World Asset):不動産、アート作品、株式、債券などの実物資産をブロックチェーン上でトークン化したもの。これにより、資産の流動性向上や小口化が可能となり、より多くの投資家がアクセスできるようになる。
Web3と伝統的金融の融合がもたらす今後の展望
SoneiumとPlumeの提携は、Web3技術と伝統的金融の融合を象徴する動きであり、今後の金融業界に大きな影響を与える可能性がある。
Soneiumは、LINEを通じたブロックチェーン対応のミニアプリの展開や、デジタルID、アニメ、ゲーム分野への進出など、Web3の実用化に向けた取り組みを進めている。
一方、Plumeは、Brevan Howard Digitalや野村ホールディングスのLaser Digitalなど、伝統的金融機関からの支援を受けており、RWAのトークン化における信頼性と実績を有している。
このような背景から、両者の連携は、Web3技術の実用化と伝統的金融のデジタル化を加速させると考えられる。
今後、他の金融機関やテクノロジー企業も、RWAのトークン化やWeb3技術の導入を進めることで、新たな金融エコシステムの構築が期待される。