ソロビットコインマイナー、約30万ドルのマイニングに成功　ソロマイニングの現状と展望とは

2025年2月10日、個人のビットコインマイナーがブロック883,181を単独で採掘し、約3.158BTC（約30万ドル）の報酬を得た。この成功は、ビットコインのマイニング難易度が過去最高に達する中での非常に稀な出来事である。
本記事では、個人マイナーの挑戦とその影響について詳しく見ていく。

ビットコインマイニングの現状とソロマイニングの挑戦

ビットコインのマイニング難易度は現在114.7Tと過去最高水準にあり、ネットワーク全体のハッシュレートも高水準を維持している。このような状況下で、個人が単独でブロックを採掘するソロマイニングの成功確率は極めて低いと考えられる。
大規模なマイニング企業が市場を主導する中、個人マイナーが成功することは稀であり、今回の事例はその希少性を物語っている。

ソロマイニングは、個人が単独でブロックを採掘し、報酬を全て得ることができるが、その成功確率は非常に低い。特に現在のようにマイニング難易度が高い状況では、個人マイナーが成功する可能性はさらに低下する。しかし、成功すれば全報酬を独占できるため、一部のマイナーにとっては魅力的な選択肢となっている。

ソロマイニングのメリット・デメリットと今後の展望

今回の成功に関連して、ソロマイニングを支援するサービス「Solo CKPool」や、手のひらサイズのマイニングデバイス「Bitaxe」の存在が注目されている。
Solo CKPoolは、マイナーが直接ビットコインノードに接続せずに採掘を行うことを可能にし、小規模なマイナーにも利用されている。一方、Bitaxeは低コストで高効率なマイニングを実現するデバイスとして注目を集めている。

ソロマイニングの最大のメリットは、成功した場合に報酬を独占できる点だ。
通常のマイニングプールでは報酬が分配されるため、大きなリターンを得ることは難しい。しかし、ソロマイニングは成功確率が極めて低く、不安定な収益構造である点が大きなデメリットとなる。高いハッシュレート（※）を持たない個人マイナーにとっては、単独での採掘はほぼ不可能に近いとも言える。

今後、ビットコインのマイニング難易度はさらに上昇すると予測されており、ソロマイニングの成功確率はますます低下する可能性が高い。しかし、低コスト・高効率なマイニング機器の開発が進めば、小規模なマイナーが参入しやすくなる可能性もある。
今回の成功事例は、個人マイナーにとっての希望となる一方で、リスクの大きさも改めて浮き彫りにしたと言える。

※ハッシュレート：ビットコインネットワーク全体の計算能力を示す指標。数値が高いほど、ネットワークのセキュリティが強固であるとされる。