テラスカイ、Salesforce連携の生成AIソリューション「mitoco AI」Ver.3.0を発表 自然言語によるデータ更新など新機能追加

株式会社テラスカイは2025年3月31日、Salesforceと連携した生成AIソリューション「mitoco AI」をバージョンアップし「Ver.3.0」として提供開始すると発表した。この最新バージョンでは、自然言語によるデータ更新やグラフ描画、高度なRAG検索など、多彩な新機能が追加されている。
「mitoco AI」Ver.3.0の主要新機能とその利便性
「mitoco AI」は、Salesforceのオブジェクト構造を学習し、ユーザーの自然言語による問い合わせに対して、Salesforceに格納されたデータから適切な回答を導き出す生成AIソリューションである。今回のVer.3.0へのバージョンアップでは、以下の新機能が追加された。
まず、ユーザーが自然言語でデータの更新を指示できる機能が実装された。
例えば、「株式会社ABCの従業員数を300に更新」といった指示を入力することで、システムが自動的にSalesforce内の該当データを更新する。
加えて、グラフ描画機能が強化され、ユーザーは自然言語で条件を指定することで、円グラフや折れ線グラフ、じょうごグラフなど、多様な形式でデータを視覚化できる。
さらに、文章の文脈や関連性の理解を強化する「高度なRAG(GraphRAG)」機能が追加された。この高度なRAG機能は、ユーザーからの問い合わせに対する回答精度を向上させ、より的確な情報提供を可能とする。
これらの新機能により、従来の手動によるデータ更新作業が不要となり、データ分析や報告が直感的かつ迅速に行えるようになるため、業務の効率化が期待される。
料金体系は、基本ライセンス(5ID)が月額1万5,000円、基本ポイントパック(10万ポイント)が月額10万円から提供される。
今後の展望
「mitoco AI」は、自然言語によるデータ更新によって現場の負担を軽減し、入力ミスを減らすメリットがあると考えられる。
さらに、情報が正確かつ迅速に共有されるため、営業やマーケティング領域での意思決定サイクルが加速する効果も期待される。
また、日常的に使う表現がそのままシステムに反映されるというユーザー体験は、導入における抵抗感を和らげる要因になり得る。
今後はSalesforceとの連携強化だけでなく、他のクラウドプラットフォームへの対応も視野に入る可能性があり、複数のシステムを横断するデータ管理の最適化が進むかもしれない。
生成AIがビジネスにもたらす効用はますます明確になっており、テラスカイによるこの取り組みは、国内企業にとってさらなる効率化や革新的なビジネスモデル構築の一助になるとみられる。企業競争が激化する現在、このような先進的ソリューションへの期待値は高まりつつある。
ニュースリリース:https://www.terrasky.co.jp/news/2025/03/mitoco-ai-V30.php