ロックガレッジ、ホバークラフト型水上ドローンによる橋梁点検の実証試験に成功
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ロックガレッジは2025年2月18日、水上構造物点検用のホバークラフト型水上ドローンを用いた橋梁点検の実証試験に成功したと発表した。日本国内で行われたこの試験は、360度カメラや自律制御技術を搭載したドローンの性能を示すもので、今後の社会実装に向けた大きな一歩となる。
高精度な技術と自律制御が実証された試験結果
今回の実証試験は、日本国内の河川に架かる橋梁を対象に実施された。ロックガレッジが開発したホバークラフト型水上ドローンは、水面を自在に航行しつつ、搭載された360度カメラで橋梁の細部を詳細に撮影した。これにより、目視点検に匹敵する高精度なデータ取得が可能であることが確認された。
特に自律制御技術(※)が注目されている。
水流や風などの外的影響を受けにくい操縦アシスト機能が実装されており、点検ルートの自動航行が実現した。この機能により、従来の有人操作よりも安定かつ効率的な点検が可能になると言える。
さらに、一人称視点(FPV)での操縦システムの導入により、操縦士は直感的にドローンを操作できるため、操作の難易度が低下する。これにより、専門的な訓練を受けた操縦士が必要なくなる可能性があり、運用コストの削減にも寄与する。
※自律制御技術:ドローンやロボットが自ら周囲の状況を認識し、プログラムされた目的を達成するために自動的に動作する技術。
市場の期待とロックガレッジの今後の展望
水上構造物の点検は、従来人力に大きく依存しており、人的リソースの不足や高コストが課題であった。そのため、ドローンによる自動化は市場から強く求められている。特に、橋梁などの水上インフラは老朽化が進んでおり、点検の頻度と精度を高める必要があることから、ロックガレッジの技術は大きな注目を集めている。
ロックガレッジは、2022年度の経済産業省「成長型中小企業等研究開発支援事業(Go-Tech事業)(※)」に採択されたことを契機に、このドローンの開発を進めてきた。
今後は、今回の実証試験結果を基にさらなる技術改良を行い、ユーザーからのフィードバックを反映させつつ、社会実装を目指す構えだ。
競合他社との技術競争も視野に入れつつ、新たな機能開発に取り組むことで、さらなる市場シェアの拡大が見込まれる。特に、環境への配慮や持続可能性が求められる中で、ドローン技術の進化は重要な役割を果たすだろう。
ロックガレッジのホバークラフト型水上ドローンは、今後のインフラ点検のスタンダードとなる可能性を秘めている。技術の進化と市場のニーズに応じた柔軟な対応が求められる時代において、同社の取り組みに注目していきたい。
※Go-Tech事業:経済産業省が実施する、中小企業の技術力向上を支援する研究開発助成事業。
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