パープレキシティAIが5億ドル資金調達、エヌビディア支援の検索AIが再注目

2025年5月12日、AI検索スタートアップのパープレキシティAIが新たに5億ドルの資金調達を進行中であると報じられた。これにより、時価総額は140億ドルに達する見通しだ。

評価額は1年で約1.5倍に　資金調達が映すAI検索市場の急成長

AI検索スタートアップのパープレキシティAIが、テクノロジー業界の注目を集めている。ウォール・ストリート・ジャーナルが2025年5月12日に報じたところによれば、同社は現在、ベンチャーキャピタル（※）「アクセル」主導で5億ドルの資金調達を進めており、完了すれば企業評価額は140億ドルに到達する見込みだ。
これは、昨年の資金調達時における90億ドルから大きく成長した数字である。

パープレキシティAIは、AIを活用した次世代型検索エンジンであり、ユーザーが自然言語で質問するだけで、高精度な回答と文脈情報を提示する。

生成AIを基盤とした検索技術の成長は、従来のキーワード検索を根本から変える可能性を秘めており、今回報じられた資金調達も、将来の検索プラットフォームの主導権を狙う動きと見ることができる。

この技術の裏には、米半導体大手エヌビディアの支援がある。
AIモデルの学習において同社のGPUは不可欠であり、技術面での連携が競合他社との差別化を実現していると言える。

※ベンチャーキャピタル：新興企業への投資を専門とする投資会社であり、成長可能性の高い企業に対して資金を提供する役割を担う。

パープレキシティAIの独自性と今後の展望

現在、AI検索の分野では、OpenAIが開発する「ChatGPT」や、Googleの「Gemini」などが市場に存在感を示している。
一方、パープレキシティAIは情報源の明示や即時の事実参照に強みを持ち、検索結果の信頼性という観点で差別化を図っている。この点が、投資家の評価を高めている一因と考えられる。

一方で、懸念材料もある。
収益化モデルの明確化や、競争激化に伴う技術革新のスピードにどこまで対応できるかが問われるだろう。

AI検索市場自体が生成AIの進化とともに拡大局面にある中で、パープレキシティAIのような俊敏なスタートアップが、技術力と資本を武器に巨大プレイヤーとの競争に挑もうとしているのではないだろうか。