【Lens Protocol】急成長する分散型SNSを簡単に構築できるプロトコル、その概要と展望を解説!
この記事では「Lens Protocol」について解説します。次世代のSNSである分散型SNSを構築できるプロトコルなので、それ自体の理解はもちろん、この先のSNSの在り方について理解するきっかけとなれば幸いです。
Lens Protocol とは?
Lens Protocolとは、分散型SNSを構築できるプロトコルです。ソーシャルグラフとそれに伴うコンテンツを分散管理することが可能で、Lens Protocolを利用することで分散型SNSが簡単に構築できます。
より具体的に解説していく前に、まずはLens Protocolが解決する課題(設立理由)を解説します。
既存SNSの課題
Lens Protocol は、既存のSNSの主要な問題を解決しようとしています。その問題とは「ユーザーのデータが企業側に独占されている」ことです。
これによって、以下の問題が起こります。
- アルゴリズム変更等のルール変更を企業側がどのタイミングでも行える
- 一つのSNSで有名になってもその影響力は他のSNSへ引き継ぐことはできない
- SNSのマネタイズがユーザー数と滞在時間の勝負になり、いかにユーザーのアテンションを惹きつけ続けられるかという戦いになっている
Web2.0の中央集権的な課題と共に、SNSがゼロサムゲームの様相を見せることで、本質的なUXの向上ではなく、ユーザーの興味を惹くコンテンツや機能を整備する方向へ進化しつつあります。
Lens Protocolはこの問題を解決します。
具体的には、ユーザーの情報(プロフィール情報、フォロワー数、発信コンテンツなど)をすべてユーザー個人が保有できるようにし、Lens Protocol上で構築されたSNSの全てでその情報を引き継げるようになります。
これによって、ユーザーが企業側にコントロールされることは無くなり、各SNSはデータの独占による競合優位性を築くことができないので、UXを突き詰めるようになります。また、各SNSの発展がエコシステム全体の発展にも繋がるようになります。
なんとなく、イメージできたでしょうか。
Lens Protocolは分散型SNSを構築できるプロトコルで、既存SNSの主要な課題を解決するために設立されました。
Lens Protocol の機能は?
では続いて、具体的な機能について見ていきます。
主な機能を5つ紹介します。
プロフィールNFT
プロフィール用のNFTです。個々のアドレスに対して、プロフィールNFTを保有することが可能です。このプロフィールNFTには、フォロワー、投稿、コメントなどが紐付いています。
Publication(出版物)
共有したい画像や動画やテキストをNFTとして投稿することができます。それをフォロワーが購入することで収益化に繋がります。このPublicationには通常の投稿、コメントに加え、Mirrorの3タイプがあります。(Mirrorについては後述します)
Mirror
こちらも独自用語ですが、他のSNSにおける「シェア」に当たる機能です。他人のコンテンツをキュレーションして、自身のタイムラインに投稿できます。「シェア」と異なる点としては、前述したようにPublicationとして投稿できるため、他人のコンテンツをMirrorして、それを誰かが購入した場合、自身にも収益の一部が入ります。アフィリエイト付きのリツイートのようなイメージです。
Collect
他人がPublicationしたコンテンツ(NFT)を購入できる機能です。Collectしたコンテンツは自身のプロフィールNFTに紐付き管理されます。
Follow
フォロー機能です。フォロー情報とフォロワー情報はプロフィールNFTに紐付き、Lens Protocol上のSNSへ反映されます。また、フォローした際にはフォローNFTが配布され、何番目にフォローしたのかによってIDが異なります。例えば、1人目のフォロワーのIDは1であり、1,000人目のフォロワーのIDは1,000であるということです。これによって、いつからフォローしているかという証明が可能となります。また、フォローNFTには、投票の委任などのガバナンス機能があるため、Lens Protocolを使用してソーシャルDAOを作成できます。
以上、Lens Protocolの主な機能でした。ちなみにLens ProtocolはPolygon上に構築されており、NFTのやり取りにおけるガス代にはMATICが必要となります。
Lens Protocol の展望は?
では最後に、展望を考察します。
Lens Protocolは2022年2月に発表され、同年5月にメインネットにローンチされました。執筆時点でローンチから1年も経っていませんが、その勢いは加速しています。
HP上にはLens Protocolで作られたアプリケーションが紹介されていますが、すでに100を超えるアプリケーションが誕生しているそうです。
その中にはLens Protocol初のネイティブアプリとしてリリースされ、10万ユーザーを超えた分散型SNS「Phaver」も含まれています。PhaverはVitalikも利用しており、日本でも話題となりました。
今後、既存SNSの課題を解決する分散型SNSの需要は益々増加していくと予想されています。その中で、エコシステムの中に一定のユーザー数を抱えており、簡単に分散型SNSを構築できる「Lens Protocol」は分散型SNSの需要増にともなって、成長していくことが予想されます。
非常に楽しみなプロトコルですね!
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