米MetaはインドのReliance Industriesと、Metaにとってインド初となるAI対応データセンターをリースする契約を結んだと発表した。
グジャラート州ジャムナガルにAI基盤を整備し、急成長するインド市場でサービス品質やAI機能の向上を図る。
インドでAI基盤を現地整備
2026年6月9日、MetaとReliance Industriesは、インドにおける戦略的提携を拡大し、AI対応データセンター(※)に関する契約を締結した。
施設はグジャラート州ジャムナガルに建設され、Relianceが整備するデータセンターをMetaがリースする。
第1段階の容量は168MWで、将来的に拡張できる選択肢も設けられている。
Metaにとって、インドは世界でも大規模かつ急成長する利用者基盤を持つ重要市場である。
今回の投資は、同社の製品やAI機能を支えるインフラをインド市場に近い場所へ整備し、現地利用者へのサービス品質向上につなげる狙いがあるとみられる。
Metaは今回の契約を、グローバルで進めるAIインフラ拡張の一環と位置づけている。
今回の施設は、再生可能エネルギーで稼働し、淡水化した海水を冷却に用いる計画だ。
Metaは、施設を支える電力と水のコストを全額負担する。
さらに同社は、CleanMaxおよびFourth Partner Energyとの契約を通じ、インド国内で約1GWの新たなクリーンエネルギーを確保すると発表した。
MetaとRelianceの関係は、2020年にMetaがJio Platformsへ57億ドルを投資したことから深まってきた。
接続、商取引、AI活用で協業を重ねており、今回のデータセンター契約は、デジタルサービスを支える物理インフラへ提携領域を広げるものとなる。
※AI対応データセンター:生成AIや大規模AIモデルの学習・推論に必要な高性能サーバー、電力、冷却設備、通信網を備えた施設。
AIデータセンター拡大で問われる電力と規制対応
今回の提携のメリットは、Metaがインド市場に近い場所でAI処理基盤を確保できる点にある。
大規模な利用者基盤を持つ地域にインフラを置くことで、自社サービスの表示速度や接続品質を高め、AI機能をより安定的に提供しやすくなるとみられる。
インド側にとっても、データセンター運用、通信網整備、再生可能エネルギー開発など関連産業への波及が期待できる。
一方で、AI対応データセンターは膨大な電力と冷却能力を必要とする。
Metaは再生可能エネルギーや淡水化海水の活用を掲げているが、実際の運用では地域の電力網、水資源、環境負荷への影響を慎重に見極める必要があるだろう。
クリーンエネルギーの調達量だけでなく、安定供給や地域社会との調整も重要な課題となりそうだ。
今後は、巨大IT企業によるAIインフラの現地化が各国で進むとみられる。
利用者の近くに計算資源を配置することは、AIサービスの品質や競争力を左右する要素になりつつある。
ただし、データ管理、エネルギー政策、規制対応を同時に満たせるかどうかが、AIインフラ投資の成否を分ける条件になるだろう。
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