木原稔官房長官の偽動画を悪用、警察庁がAI投資詐欺に注意喚起

2026年1月6日、警察庁は公式Xにて、木原稔官房長官の会見映像とみられる映像を悪用し、AI投資へ誘導する詐欺動画が確認されたことを発表した。
警察庁は注意を呼びかけ、首相官邸などもリポストした。
官房長官の映像悪用しAI投資へ誘導
警察庁は6日、木原官房長官の映像を悪用し、投資を勧誘する詐欺動画が確認されたとして、公式Xにて注意を呼びかけた。
Xでは「注意」と明示した上で、該当する偽動画のキャプチャ画像を添付し、具体的な手口を説明している。
問題の動画では、「政府、金融機関、日銀の監督の下で誕生した安全性の高いプロジェクト」などと称し、あたかも公的に裏付けられた投資案件であるかのように装ってAI投資へ誘導する内容が確認された。
警察庁は、官房長官の映像が悪用されているとして、URLを開かないことや個人情報を登録しないことを呼びかけている。
政府高官の映像が使われたことで信ぴょう性が高まったように見えるが、実際には無関係である点が強調されている。
公的注意喚起と個人リテラシーが交差する局面
今回の対応で評価できるのは、偽動画を用いた詐欺が確認された初期段階で、警察庁が公式発信を通じて注意喚起を行い、具体的な行動指針を示した点だろう。
実在する政府高官の関与を明確に否定したことで、「公的なお墨付き」を装う詐欺の信ぴょう性を削ぐ効果も期待でき、被害の拡大を一定程度抑制した可能性がある。
一方で、生成AIによる映像や音声の精度が高まるにつれ、見た目や語り口だけで真偽を見極めることは、ますます困難になっているとみられる。
今回の対応は迅速だったものの、公式な否定や注意喚起が後手に回れば、その空白の時間に被害が広がる可能性も否定できない。
巧妙化と高速化が進む詐欺の手口に対し、制度整備や広報対応が常に先行できるとは限らないという現実が、改めて浮き彫りになったとも考えられる。
今後、生成AIを悪用した偽動画や投資勧誘は、量・質の両面で増加していく可能性が高い。
政府や警察の注意喚起は、単発対応から平時の継続的な情報発信へ重心が移っていくと考えられる。
同時に、技術的検知や法整備が進んでも、最終的な防波堤は利用者の警戒心だろう。公的機関の対応力と個人のリテラシーが、同時に試される局面に入ったと言えそうだ。
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