Ethereum Devcon 8 次回はインド・ムンバイ開催決定、Web3開発者の新拠点に

11月23日、Xアカウント「Devconnect ARG – the first Ethereum World’s Fair」が、次回のイーサリアム開発者会議「Devcon 8」を2026年第4四半期にインド・ムンバイで開催すると投稿した。
これに合わせて公式サイトでも開催地情報が更新された。
Devcon 8、インド・ムンバイで26年Q4に開催
今回の開催地は、Ethereum Foundation(EF)が関与するイベントネットワーク「Devconnect」関連の公式アカウント「Devconnect ARG – the first Ethereum World’s Fair」の23日の投稿と、それをリポストしたEF公式X、さらに公式サイトの更新を通じて明らかになった。
第8回となる「Devcon 8」は、2026年第4四半期(10〜12月)にインドの経済中枢・ムンバイで開催される予定だ。
インドは急速に暗号資産(クリプト)開発者が増加しており、2024年には世界で最も多くの新規開発者をオンボーディングしたとの報告がある。
主催者側は「インドは世界でも開発者人口の成長が著しい国の一つであり、その成長の可能性は非常に大きい」といった趣旨のコメントを示している。
DevconはEthereum Foundationが主催する開発者向け国際会議で、イーサリアムに関わる世界中のビルダーが集う場として位置付けられている。
これまでベルリン、ロンドン、上海、カンクン、プラハ、大阪、ボゴタ、バンコクなどで開催されてきた。
インド開催がもたらす期待と課題 開発者の裾野拡大へ
ムンバイ開催の最大の意義は、南アジア地域でのEthereumコミュニティ拡大を促す点にあると考えられる。
インドは英語話者が多く、優秀な技術人材が豊富なことから、Web3分野でも今後さらにプレゼンスを高めていく可能性がある。
現地での開催によって、既存の欧米中心のエコシステムに多様性が加わり、グローバルな人材循環が一層活発化していくことが期待できる。
メリットとしては、インド国内の教育機関やスタートアップがEthereum関連技術への理解を深め、開発者層の裾野が広がる点が挙げられる。
Polygon(旧Matic)などインド発のプロジェクトがすでに国際的に評価されており、こうした成功事例を支える土壌がさらに強化される見込みだ。
一方で、インフラ整備や治安、ビザ要件など、国際イベント運営における課題は今後も残ると考えられる。
特に、数千人規模の国際会議を安全かつ円滑に開催するためには、現地政府や民間セクターとの綿密な連携がより重要になっていくだろう。
それでも、Ethereum Foundationがムンバイを選んだことは、アジア太平洋地域を次の成長軸と位置付けた戦略的判断だとみられる。
成功すれば、Ethereumが真に“グローバルな公共インフラ”としての地位を確立する契機となるだろう。
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