コナミ、“ウマ娘訴訟”でCygamesと和解 知財とユーザー体験の両立へ

2025年11月7日、株式会社コナミデジタルエンタテインメントは、Cygamesが運営する人気スマートフォンゲーム『ウマ娘 プリティーダービー』をめぐる特許権侵害訴訟について、Cygamesと和解したと発表した。
ユーザーのプレイ体験を損なわない形での合意を目指したと説明している。
コナミとCygamesが特許訴訟を終結 「遊びを奪わない」方針強調
コナミデジタルエンタテインメントは、Cygamesを相手取り提起していた特許権侵害訴訟および、Cygames側からの無効審判請求について、両社の協議の結果、和解に至ったと発表した。
同社は声明で「『ウマ娘 プリティーダービー』を楽しんでいるユーザーの皆様から遊びを奪うことのないよう、株式会社Cygamesと誠実に協議を重ね、このたび和解することとしました」とコメントしており、和解条件の詳細は非公開としている。
また、「お客様がコンテンツを安心して楽しめる環境と、クリエイターの努力の結晶である知的財産権が守られるよう、誠意を持って対応してまいります」とコメントしている。
両社は相互のクリエイティブを尊重し、お客様に喜ばれるコンテンツやサービスの提供に努める姿勢を示した。
和解が示す“遊びを守る”新たな知財のかたち
今回の和解の意義は、知的財産を大切にしながら、ユーザーが安心して楽しめる環境を守るという“新しい協力の形”を示した点にあるだろう。
企業が訴訟を避け、協調的に技術課題を解決する姿勢を打ち出したことで、業界全体の信頼性やブランド価値の向上につながる可能性がある。
一方で、和解内容の非公開は、透明性の欠如として他社の判断を難しくする側面も残す可能性があるだろう。
今後は、特許権の行使と創作の自由を両立させる仕組みづくりが進むと考えられる。
今回の事例は、競争から共創へと舵を切るゲーム産業の転換点として、他社にも新たな対応指針を与える契機となるかもしれない。
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