ソルメイト、ソラナ財団から5,000万ドル相当のSOLを取得し戦略強化へ

2025年10月14日、米ナスダック上場のソルメイト・インフラストラクチャー(Solmate Infrastructure)が、ソラナ財団から5,000万ドル(約75.6億円)相当の暗号資産ソラナ(SOL)を取得したと発表した。
取得価格は市場価格より15%割引であり、同社の財務資産戦略に大きな影響を与える動きとみられる。
ソルメイト、ソラナ財団と提携しSOLを割安取得
ソルメイト・インフラストラクチャーは、アブダビを拠点にソラナ(Solana)基盤のインフラ構築を手がけており、10月2日にブレラ・ホールディングス(Brera Holdings)から社名変更を発表した企業だ。
ブレラ時代は、複数のサッカークラブ運営を手がけるマルチクラブオーナーシップ企業であり、今後もスポーツ関連事業の継続を予定している。
今回の取引で同社はソラナ財団(Solana Foundation)から直接SOLを取得。
市場価格より15%安い条件で調達し、平均取得単価を引き下げた。
取得したSOLは、UAE(アラブ首長国連邦)地域における同社のソラナ向けインフラ運用に活用するという。
また、ソルメイトはソラナ財団の支援プログラム「Solana By Design」下で事業を展開し、財団は同社取締役会に最大2名までの取締役を指名できる権利を得た。
これにより、両社の戦略的な連携関係が強化される見通しだ。
さらに、ARKインベストメント・マネジメント(ARK Investment Management)のCEOキャシー・ウッド氏率いる運用ファンドが、ソルメイト株の約11.5%を保有していることが開示された。
ARKは9月の私募増資(PIPE※)で約650万株を取得し、その後も77万株以上を追加購入したと報じられている。
※PIPE(Private Investment in Public Equity):上場企業が限られた投資家に対して株式を私募で発行する資金調達手法。
UAE発の提携がソラナの新成長モデルを描くか
ソルメイトによるSOL取得の最大の利点は、割引条件での確保によって財務体質を強化し、ソラナ基盤事業の拡大に必要な流動性を得たことだろう。
ソラナ財団が取締役会に関与する形を取ったことで、ガバナンスの透明性や意思決定の一貫性が高まり、企業間シナジーが具体化する可能性も高い。
一方で、市場全体への波及を懸念する声も出てくるかもしれない。
特定企業への優遇的配布は公平性を損ねるリスクをはらむため、SOL価格のボラティリティが財務リスクに転化するおそれも否定できない。
今後の焦点は、資本提携をどこまで実需に結びつけられるかにあると考えられる。
UAEの規制環境と機関投資家の存在を背景に、ソルメイトが現地でノード運用やデジタル証券市場への接続を進められれば、ソラナのネットワーク分散とユースケース拡大を後押しするだろう。
アジア・欧州を結ぶ地域連携が実現すれば、ソラナは「グローバル分散型ブロックチェーン」の新モデルとして評価を高めるかもしれない。
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