レッドアイス・スタジオ、「俺だけレベルアップな件」をStoryでIPトークン化

2025年10月1日、韓国のレッドアイス・スタジオが、自社IP「俺だけレベルアップな件(Solo Leveling)」をブロックチェーン「Story」でトークン化し、スマートコントラクトによって管理する計画を発表した。
IP活用の新たな枠組みとして注目できる。
Storyが「俺レベ」IPをオンチェーン化 新たな収益循環モデルに
韓国発の人気IP「俺だけレベルアップな件」は、小説を原作としたウェブトゥーンである。
制作を手がけたレッドアイス・スタジオは今回、ストーリー(Story)との提携を通じて、知的財産(IP)のトークン化を進める。
これにより、作品のキャラクターや世界観、関連コンテンツを「Story Network」上でトークンとして発行し、スマートコントラクトで権利関係を管理可能にするという。
トークン化により、開発者やファンがあらかじめ定義された条件下で「俺レベ」のIPを利用できるようになり、リミックスを通じて自動的にロイヤリティが還元される仕組みを構築する。
本作は既にアニメやスマホゲーム「Solo Leveling:Arise」など多角的に展開している。
また、同プロジェクトでは「俺レベ」IPに基づく公式ミームコインの発行も計画されている。
詳細は今後発表される見込みだ。
IPトークン化が変える創作経済 共創型エコシステムの萌芽
レッドアイス・スタジオの試みは、エンタメ業界全体におけるIP運用の新たな指針となりそうだ。
Story上でのスマートコントラクト管理が軌道に乗れば、IPの収益分配を透明化し、創作活動における「信用の可視化」が進むだろう。
特にファンが自らの創作を通じて経済的リターンを得る「ファンダム参加型エコシステム」は、従来の著作物ライセンスモデルを補完する新たな潮流として拡大する可能性がある。
一方で、トークン化されたIPの取引市場では、作品の人気や希少性が価格変動に直結するため、投機的要素の高まりも懸念される。
こうした課題を解消するには、ブロックチェーン上での権利認証やロイヤリティ設計の標準化が欠かせないだろう。
とは言え、今回の事例は、創作活動の自由度と持続可能性を両立させる新たなモデルを提示しているといえる。
今後は、他の人気ウェブトゥーンやアニメ、ゲームIPにも同様の分散型管理が波及し、IPそのものが「トークンとして流通する時代」になるかもしれない。
プレスリリース(Chainwire):

関連記事:
スターテイルとツインプラネットが協業 エンタメIPをトークン化で仕組み刷新












