ビットワイズが暗号資産アバランチETF申請 SEC承認なら投資拡大へ

2025年9月15日、米暗号資産運用会社ビットワイズ(Bitwise)が、暗号資産アバランチ(AVAX)の現物ETFに関するS-1申請書を米証券取引委員会(SEC)へ提出した。
承認されれば、AVAXを対象とするETFが米市場に登場する可能性がある。
ビットワイズ、AVAX現物ETFでS-1申請
ビットワイズは、米国における暗号資産ETFの拡充を狙い、アバランチ(AVAX)の現物ETF「Bitwise Avalanche ETF」をSECに申請した。
今回の届出は、ETF承認プロセスの初段階にあたるS-1申請書である。今後は取引所が規則変更案「19b-4申請書」を提出し、SECが承認することで上場に至る流れとなる。
提出書類によれば、同ETFのティッカーシンボルや上場取引所は現時点で未定だが、信託受託者には、米デラウェア州を拠点とするサービスプロバイダーCSCデラウェアトラストが、
カストディアンにはコインベースカストディが指定されている。
なお、証券代行や現金管理者については未確定である。
なお、グレースケールは8月に「Grayscale Avalanche Trust」のETF転換を目指すS-1を提出し、ヴァンエックも3月に「VANECK AVALANCHE ETF」で同様の申請を行っている。
承認可否が左右する市場心理と価格変動リスク
ビットワイズによるアバランチ現物ETFの申請は、暗号資産市場に大きな転機をもたらす可能性がある。
承認されれば、投資家は暗号資産を直接保有することなくETFを通じてアバランチへアクセスでき、機関投資家を含む幅広い層が市場に参入する余地が広がるとみられる。
特に、アバランチが高速処理や低コストを強みとし、DeFiやNFTといったユースケースに根ざした成長性を持つ点は、金融市場における投資対象としての魅力を高めるだろう。
その一方で、SECの承認可否に市場が敏感に反応することは避けられず、短期的には価格の急変動が投資家心理を揺さぶるリスクもある。
さらにETF化に伴う需要増は投機熱を助長し、ボラティリティの拡大につながる可能性も否めない。
今後の焦点は、SECがどの基準で判断を下すかにあると考えられるが、承認が得られれば暗号資産ETF市場の競争は激化し、アバランチが新たな資産クラスとして地位を固める展開が想定できる。
逆に承認が遅れれば、市場の期待が後退し、他銘柄のETF審査にも慎重姿勢が波及する可能性が高い。
いずれにせよ、今回の申請は暗号資産金融化の加速を占う試金石となるだろう。
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