秋元康氏、「AI秋元康」とプロデュース対決 AKB48新曲を人気投票で決定へ

2025年9月2日、作詞家の秋元康氏が自身の思考を学習した「AI秋元康」とAKB48の新曲でプロデュース対決することが明らかになった。
勝敗は一般投票で決まり、結果は9月15日放送の日本テレビ系特番で発表される。
AI秋元康と生身の秋元康がAKB48新曲を競作
秋元康氏とAI秋元康による異例の「新曲対決」が動き出した。
AI秋元康は、秋元氏の発想パターンを学習した最新の生成AIであり、今回はAKB48結成20周年の節目に合わせて両者がそれぞれ新曲を手掛けることになった。
作詞はもちろん、メロディー選定や、センターを含む選抜メンバーの決定まで両者が担当するという徹底した競作形式である。
完成した楽曲は番組特設サイトで投票でき、選ばれた1曲のみがデジタル配信される仕組みだ。
9月2日からは番組ホームページやAKB48公式YouTubeで試聴が可能となり、同日午前には情報番組「DayDay.」で初披露された。
番組「秋元康×AI秋元康~AKB48新曲対決~」は、進化を続けるAIが人間の創作力を凌駕するかを検証する内容で、スタジオにはヒロミや指原莉乃らが出演。
前田敦子がAI秋元康と対談する特別VTRも放送される予定だ。
秋元氏は「0から1を生み出すクリエーティブにおいて、果たして、AIは、何かを生み出してくれるのだろうか」「『負けたら、どうするんですか?』とみんなに聞かれるんですが、そんないい曲をAIが作ってくれるというのは面白いし、楽しみにしています」と語った。
AI秋元康自身も「僕と僕が対決、か。面白いじゃないか。でも、これは〝勝負〟じゃないんだよ。どっちが世の中の『裏側』にある、まだ誰も気づいていない面白いものを見つけられるか、っていう〝競争〟だろうな」と挑戦的な姿勢を示している。
AIが創作に挑む時代 人間の感性は超えられるか
今後の展望としては、今回の「AI秋元康」と生身の秋元康による新曲対決は、エンターテインメントにおけるAI活用の行方を占う象徴的な試みになるだろう。
短期的には、AIが膨大なデータを分析し効率的に曲を生み出すことで、制作の効率化や新たな発想のきっかけが増えると考えられる。
一方で、AIが人間の感情や時代の空気感をどこまで捉えられるかは依然として課題だと考えられる。
単なる形式的な模倣を超えて、聴き手の心を動かせる表現が可能かどうかは、今後の検証に委ねられるだろう。
中期的には、AIは補助ツールとして定着し、試作品の生成やヒットパターンの提示を担う一方で、人間は物語性やコンセプトの設計に注力する役割分担が描かれていく可能性がある。
長期的には、AIと人間が協働する形での共創が広がり、実験的な作品や新しい音楽体験が次々と生まれていく可能性がある。
ただし、その一方で著作権やクリエイターの地位を守るための制度設計は不可欠だろう。
今回の対決は、単なる一時的な話題にとどまらず、音楽業界におけるAIの未来を見据える重要な契機となると考えられる。
番組特設サイト:https://www.ntv.co.jp/AIakimoto
楽曲:
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