フィナンシェ、Solana最大DEX「Jupiter」と接続 国内IPを世界市場へ

2025年7月25日、トークン発行プラットフォーム「FiNANCiE」を運営するフィナンシェは、Solanaブロックチェーン上で最大規模のDEXアグリゲーター「Jupiter」との技術的接続を発表した。
これにより、国内で発行されたIPトークンがグローバルなDeFi市場へと展開可能になる。
国内IPトークン、Solana経由で世界市場に流通へ
フィナンシェは、ブロックチェーンを活用したトークン発行・運用プラットフォーム「FiNANCiE」の開発・提供を手がけており、これまで国内350以上のプロジェクトを支援してきた。
今回、同社が技術接続を発表した「Jupiter」は、Solanaチェーン上に構築された分散型取引所(DEX)アグリゲーターである。
Jupiterは複数のDEXを統合し、ユーザーにとって最適な価格を提示する機能を持つ。
Jupiterは累計取引高2.5兆ドル、月間利用者数4900万人超という圧倒的なスケールを誇る。オンチェーンデータ分析プラットフォームNansen.aiによると、Solana上のDEX(※)トレード量の半数以上を占めているとされる。
この高い流動性とグローバルな接続性を背景に、FiNANCiEで発行されたトークンが世界中のトレーダーによって取引可能となる。
その第一弾として、2024年10月にFiNANCiE上で非暗号資産トークンとして発行され、最大251倍の価格上昇を記録した「ガチホトークン」が、「GACHIHOトークン」として2025年8月にJupiter上で正式にローンチされる予定だ。
※DEX(分散型取引所):中央管理者を介さずに仮想通貨などを取引できるブロックチェーンベースの取引所。

国内IPの国際流通に挑戦 分散型金融との融合で新たな市場創出へ
Jupiterとの接続を機に、FiNANCiEのトークンエコシステムは今後、国内市場の枠を超えて本格的にグローバル化へと向かうとみられる。
従来は限定的だったトークンの流動性も、Solana系DEXという世界規模の取引基盤を得ることで飛躍的に拡大し、国内IPが海外の投資家やユーザーにも認知される契機となるだろう。
一方で、今後の展開にはいくつかの課題も想定される。
国境を越えたトークン流通は、各国の暗号資産規制への準拠が不可欠であり、FiNANCiEおよび参画プロジェクトには法的な対応力が求められる。
とはいえ、今回の取り組みは「IP × DeFi」という新たな経済圏の胎動を示す動きともいえる。
エンタメやスポーツといった非金融分野のIPが、分散型金融と結びつくことで、従来にはない価値創出モデルが生まれる可能性がある。
今後、トークンを通じたグローバルなファン参加型経済が発展すれば、FiNANCiEは“Web3時代のIPインフラ”として独自のポジションを確立することになるだろう。