Pontaポイントで暗号資産運用を疑似体験 「Pontaビットコin牧場」を開始

2025年6月30日、ロイヤリティ マーケティング(LM)とBACKSEAT暗号資産交換業株式会社は、Pontaポイントを活用した仮想の資産運用サービス「Pontaビットコin牧場」の提供開始を発表した。
国内向けにポイント経済圏と暗号資産の接点を創出する新たな試みである。
Pontaポイントで「牧場」運用 仮想の資産増減をゲーム感覚で体験
「Pontaビットコin牧場」は、Ponta会員が保有するポイントを仮想の運用体験に利用できるシミュレーションサービスである。
実際の暗号資産取引は行われず、仮想価格に連動してポイントの増減を楽しむ形式となっている。
ユーザーは1Pontaポイントから参加可能で、ポイントを「牧場運用ポイント」に変換し、アクティブ・バランス・BTC(ビットコイン)・USDCといった複数の運用コースを選択できる。
得られた運用ポイントはPontaポイントとして再変換でき、提携店舗での利用も可能だ。ただし、再交換時には1%の手数料が発生する。
本サービスの特徴は、運用成果が「農作物の成長」として表現される点にある。
ユーザーは育てた作物をモンスター「ビットコ」に与えることでゲームが進行し、視覚的な成果も楽しめる仕組みだ。
今後、Ponta公式メディアやアプリ内メニューからのアクセスも予定している。
ポイント運用に“遊び”の要素 Web3普及へ布石
「Pontaビットコin牧場」は、暗号資産や資産運用に対する心理的ハードルを下げ、一般ユーザーが気軽に仕組みを理解するための導入口となる狙いがあると推測できる。
ミニゲームやクイズ機能によって毎日参加可能な「価格予想ゲーム」も用意されているため、遊びながら価格変動の感覚を掴むことが可能だ。
LMが展開するWeb3戦略の“助走段階”に位置づけられるプロジェクトであるといえる。
一方で、ユーザーの関心をWeb3へと段階的に誘導するためには、体験の中に“意味ある価値”を持たせる工夫が不可欠だろう。
単なるミニゲームや抽選ではなく、利用履歴や学習成果が将来的なWeb3資産の獲得に直結するような仕掛けが求められる。
今後のユーザーの反応次第では、日常に暗号資産や分散型技術が自然に浸透する、次世代型の消費者体験への第一歩となる可能性があるだろう。