XODIAC派生X-UNIT、AI活用のK-POPアルバムを6月25日発売 Googleと技術連携

2025年6月3日、香港で開催されたGoogle Cloud Summitにて、JACSOはユニットグループX-UNITによるニューアルバムを発表した。
GoogleのAI技術を活用し、映像生成やイメージ表現に最先端技術を取り入れたミュージックビデオが6月25日に公開される予定である。
Google AIを駆使したK-POPミュージックビデオが誕生
K-POPグループ「XODIAC」のメンバー4人で構成された新ユニット「X-UNIT」が、GoogleのAI技術を取り入れたニューアルバムを2025年6月25日にリリースする。
リーダーLEX、HYUNSIK、SING、LEOの4人が参加し、Google Cloudの映像生成技術「Veo(※)」などを活用してミュージックビデオを制作した。
この取り組みは、JACSOのグローバルネットワークとGoogleのテクノロジーを結びつけた革新的な事例として注目されている。
5日に公開されたカミングスーン映像では、AIによって生成されたタロット風のイメージビジュアルが披露された。
JACSOは、香港のGoogle Cloudと協業し、映画制作人材を中心とするAIテストチームを編成。
Googleの最先端技術を活用し、従来のK-POPとは一線を画す映像表現を目指している。
今回の取り組みは、Googleからの公式承認を受けた上で行われたものであり、音楽業界とテック業界の融合を象徴するプロジェクトといえる。
カミングスーン映像
https://www.youtube.com/watch?v=av3cohLabA8
K-POPとAIが融合 映像制作の進化と課題とは
ミュージックビデオに用いたGoogleのAI技術には、大規模言語モデル「Gemini 2.5」や画像生成モデル「Imagen 4」、そして映像生成技術「Veo 2」および「Veo 3」などが含まれている。
AI技術により、従来の映像制作では難しかった抽象的・幻想的なビジュアルを容易に具現化できるようになった点は、K-POPにおける演出手法を大きく変える可能性があるだろう。
一方で、生成AIを用いてコンテンツ制作を行うことについては、著作権や制作責任の所在、生成物の倫理性といった懸念が残る。
今後、AI活用が音楽業界で広がるにつれ、制作側とプラットフォーム企業の間で新たなルール整備が求められるだろう。
とはいえ、AI技術を用いた作品がエンタメの表現領域を飛躍的に拡張することは確かだ。
JACSOとGoogleのように技術と表現が融合したプロジェクトが増えれば、K-POPの国際競争力にも好影響を与えるだろう。
X-UNITのミュージックビデオは、6月25日のアルバムリリースにあわせて公開予定で、今後はグローバル市場に向けたプロモーション展開も予定されている。
※Veo:Googleが開発するAIによる映像生成技術。自然言語による指示から高解像度の動画を生成する。