TikTok for Business Japanは、AIを活用したコマース向け新ソリューション「Agentic Commerce」を発表した。
商品選びを支援するAIと、ブランドの商品ページからワンクリックで購入できる機能を通じ、商品発見から購入までの体験を短縮する。
AIが商品選びから購入まで支援
2026年9月29日、TikTok for Business Japanは「TikTok Marketing Summit 2026」を開催し、コマース領域向けのAIソリューション「Agentic Commerce」を発表した。
商品の発見から比較・検討、購入までの購買体験をAI技術で支援する仕組みで、日本での提供開始は2027年頃を予定している。
TikTokは国内月間利用者数が4,950万人を超え、エンターテインメントだけでなく、情報収集や商品の発見、購買にも利用されるプラットフォームへと広がっている。
企業側の活用目的も、認知向上から比較・検討、実際の購買といった具体的な成果へ拡大してきた。
今回発表された「Agentic Commerce」の機能の一つが、対話を通じて商品選びを支援する「Shopping Assistant」だ。ユーザーが商品を探す際のやり取りをAIが支えることで、発見から比較・検討までをつなげる。
さらに「Buy Direct from Brand」では、ブランドの商品ページへシームレスに移動し、ワンクリックで購入できる仕組みを提供する。
あわせて発表された「Symphony Creative Studio」は、生成AIモデル「Dreamina Seedance2.5」を基盤に、動画の企画から生成、編集までを一気通貫で支援する。
商品情報や既存素材などをもとに制作を補助する「Symphony Agent」も活用し、広告制作の効率化を図る。
購買導線の短縮で広告の役割が拡大へ
Agentic Commerceは、広告や動画を見て商品を知る段階と、実際に購入する段階の距離を縮めようとしている点が特徴的だ。
AIが商品選びを支援し、そのままブランドの商品ページへ誘導できれば、ユーザーが別のサービスで商品名を検索したり、購入先を探したりする手間を減らせる可能性がある。
また広告主も、TikTokを認知獲得だけの媒体ではなく、比較・検討や購入まで含むマーケティング基盤として活用しやすくなりそうだ。
Symphony Creative Studioによる広告制作の効率化と組み合わせれば、複数の広告表現が短時間で展開され、購買につながる導線が継続的に改善されるかもしれない。
一方、AIによる商品提案や購買導線の短縮が、実際の購買や継続利用にどの程度つながるかは、日本での提供開始後に検証する必要があるとみられる。
利便性を高めるだけでなく、広告主にとって継続的な成果につながる仕組みを構築できるかが重要になるだろう。
今回の発表でTikTokは、AI技術とコマース機能を組み合わせ、動画視聴から購買までを一つの体験としてつなげる方向を示したといえる。
2027年頃に予定されている日本展開により、企業の広告運用やユーザーの商品発見の仕方がどこまで変わるかにも注目したい。
関連記事:
商品探しから店舗運営まで支えるClaudeの「コマースエージェント」

LINEヤフーがAI広告を拡大 対話文脈で商品提案へ

Amazon Ads、OpenAIと提携 ChatGPTの会話型広告へキャンペーン拡張
