2026年7月10日、東京都は「東京都こどもホームページ」に新コンテンツ「東京こども自由研究ラボ」を公開した。AIを活用し、東京や都政に関する約130の自由研究テーマを提案するほか、研究の進め方まで紹介し、夏休みの探究学習を支援する。
AIで自由研究探しを支援
東京都が公開した「東京こども自由研究ラボ」は、夏休みの自由研究に取り組む子ども向けの学習支援コンテンツである。東京都こどもホームページ内で利用でき、東京や都政に関する約130種類の研究テーマを掲載している。
最大の特徴は、AIを活用したテーマ提案機能だ。利用者が興味のある言葉を入力すると、掲載されているテーマの中から関連性の高い候補を提示する仕組みとなっている。
さらに、研究テーマを紹介するだけではなく、「資料から調べる研究」と「実際にやってみる研究」の2種類に分けて、準備の進め方や調査方法、資料のまとめ方まで解説している。自由研究に慣れていない子どもでも取り組みやすい内容を目指した構成と言える。
東京都こどもホームページは、子どもたちも制作に参加して作られたサイトで、今回の新コンテンツも、東京都が進める「2050東京戦略」の子ども施策の一環として公開された。
AI学習支援が広がる期待と課題
今回の取り組みは、AIを学習内容そのものではなく、「学びの入口」として活用することを目指した取り組みと言える。テーマ選びは自由研究で時間を要する工程の一つであり、AIが候補を提示することで、子どもが自分の興味を見つけやすくなる効果が期待される。また、保護者にとってもテーマ探しの負担軽減につながる可能性がある。
一方で、AIが提案した内容をそのまま採用するだけでは、探究学習本来の目的が薄れる懸念も残る。AIの提案を出発点として、自ら調べ、考察し、自分なりの結論を導くプロセスを重視することが重要になると考えられる。そのため、教育現場ではAIを補助ツールとして適切に活用する方法について、検討が進む可能性がある。
行政サービスへのAI導入は全国の自治体で広がりつつあり、教育分野もその対象になるとみられる。今回の事例が成果を上げれば、自由研究にとどまらず、調べ学習やキャリア教育など幅広い学習支援へAI活用が発展する可能性がある。自治体による教育DXのモデルケースの一つとして、今後の展開が注目される。
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