2026年6月25日、株式会社博報堂DYホールディングスと株式会社博報堂テクノロジーズは、広告運用支援プロダクト「CREATIVE BLOOM TEXT Ads」に、ChatGPT上で配信する広告向けのコンテキストと広告文を自動生成する新機能を搭載したと発表した。対話型AI広告の設計工程を効率化し、新たな広告運用を支援する取り組みとして注目される。
ChatGPT広告の設計をAIが自動生成
今回追加された機能は広告主が商材のランディングページ(LP)のURLを入力するだけで、AIが商品やサービスの特徴を分析し、ChatGPT上で想定される会話に適した広告設計を自動で作成するものだ。
従来の検索連動型広告では検索キーワードへの最適化が中心だった。一方対話型AI広告ではどのような会話の流れで広告を提示するかという「コンテキスト設計」が重要になる。本機能はユーザーの検討段階や心理状態を整理し、「誰に」「どの会話で」「何を訴求するか」まで含めた設計をAIが支援する点が特徴である。
さらに設計内容をもとに広告文やコンテキストを複数生成し、そのまま広告入稿に利用できるシートも出力する。広告文の生成だけでなく広告戦略の立案から運用準備までを一貫して支援できるため、対話型AI広告への参入ハードルを下げることが期待される。
なお、本機能はOpenAIの広告を取り扱う株式会社Hakuhodo DY ONEにおいて先行利用が開始される。
対話型AI広告の普及を後押しする可能性
対話型AIが情報収集の手段として定着し始めたことで、広告の設計思想も大きな転換期を迎えている。検索結果へ広告を表示する時代からAIとの自然な対話の中で情報を届ける時代へ移行する中、広告運用には新たなノウハウが求められるようになった。
今回の機能はその設計作業をAIが支援することで、従来は専門知識が必要だった対話型AI広告への参入を容易にする可能性がある。広告運用担当者は企画立案や改善施策により多くの時間を割けるようになり、業務効率の向上も期待できるだろう。
一方でAIが生成したコンテキストや広告文がブランドイメージや法令・ガイドラインに適合しているかを最終的に確認する作業は依然として重要である。広告効果だけを優先した表現になれば、利用者の信頼を損なうリスクも否定できない。
博報堂DYグループは今後、実際の広告配信データを活用して生成精度を高めるほか、「CREATIVITY ENGINE BLOOM」の他機能との連携も強化する方針を示している。検索広告やディスプレイ広告、対話型AI広告を横断したクリエイティブ設計が実現すれば、企業のマーケティング業務はさらに高度化していく可能性があるだろう。