マイナウォレット株式会社は、三井住友カード株式会社と連携し、マイナンバーカードを活用したステーブルコイン決済の連続実証実験の第2弾を4月25日に北九州メッセで実施すると発表した。
本人確認連動の付与やiPhone対応を加え、実店舗での次世代決済の検証を進める。
北九州で実証第2弾を実施
2026年4月21日、マイナウォレットと三井住友カードは、2026年4月25日に北九州メッセで開かれるライジングゼファーフクオカのホームゲーム会場で、ステーブルコイン決済の実証実験を行うと発表した。
決済には日本円連動型ステーブルコインJPYCを用い、三井住友カードのstera端末上で金額を確認したうえで、実物またはiPhone上のマイナンバーカードによるタッチ決済を試す内容だ。
今回の第2弾では、第一弾の知見を踏まえ、福岡県在住者向けの追加付与、購買行動と連動したプッシュ型インセンティブ、iPhoneでのマイナンバーカード対応を新たに導入する。
本人確認には公的個人認証(JPKI※)を活用し、対象地域の確認も申請不要で自動化する設計となる。
両社は、マイナンバーカードによる認証と実店舗の決済基盤を組み合わせることで、専用アプリの操作に不安を抱きやすい層も含めた使いやすい決済体験の検証を進めていく。
※公的個人認証(JPKI):マイナンバーカードを用いて本人確認を行う仕組みで、行政手続きや民間サービスでの認証強化に使われる。本人確認の正確性と利便性を両立しやすい点が特徴である。
地域通貨や給付金活用へ布石
今回の実証は、単なる会場内決済の試験にとどまらず、デジタル地域通貨や給付金配布、公共料金の支払いなどへ応用可能な仕組みを探る意味合いを持つと言える。
本人確認時の情報を活用して対象者へ自動でステーブルコインを付与できれば、自治体施策との連携余地は広がるだろう。
加盟店側も既存のstera端末を活用できるため、新たな受け入れ環境を比較的広げやすい可能性がある。
一方で、普及が一気に進むとは限らない。今回はiPhone対応によって利便性が一段と高まる可能性があるものの、アプリの新規登録時には実物のマイナンバーカードが必要であるため、誰でもすぐに使える段階に達したとは言いにくい。
利用者層の広がりは、初期設定の負担をどこまで下げられるかに左右されると考えられる。
また、決済の利便性だけでなく、利用者が仕組みを直感的に理解できるか、継続利用につながるかも今後の焦点となり得る。
両社が掲げる国内展開や訪日客向けステーブルコイン決済の構想は、今後の実証結果次第で大きく前進する可能性がある。
利用者データや購買行動、加盟店の反応を踏まえて制度設計やサービス改善を重ねることができれば、公的IDとデジタル通貨を組み合わせた日本独自の決済モデルとして広がる余地もありそうだ。
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