イオレが約1億円分のBTCを追加取得 累計57BTC超でトレジャリー強化へ

2025年11月21日、日本の東証グロース上場企業イオレがビットコイン(BTC)の追加購入を公表した。
暗号資産を活用したトレジャリー戦略と金融事業拡大を見据えた取り組みとして報じられている。
イオレ、BTC追加取得で累計57BTC超へ到達
イオレは11月14日から11月21日の期間に、6.9693BTCを取得したと発表した。購入総額は9,999万9,697円で、平均取得単価は約1,434万8,600円と算定されている。
今回の取得により、累計保有量は約57.6466BTCとなり、累計平均購入単価は約1,649万2,899円に更新された。
この動きは、イオレが掲げる「Neo Crypto Bank構想」の初期トレジャリー運用の一環として実施されたものであり、新株予約権行使の進捗を背景とした資金活用と位置付けられている。
イオレは8月に中期経営計画を発表しており、暗号資産金融事業を事業戦略の中核に据えている。
具体的には、自社保有による暗号資産トレジャリーと暗号資産レンディングを柱とした資金調達と運用モデルを展開し、価格上昇による評価益に加えて運用収益獲得も狙うと説明している。
今回のBTC追加取得は、同社が暗号資産保有を企業財務戦略へ本格的に組み込む姿勢を示したものと言える。
企業トレジャリーとしてのBTC活用に期待と課題が並存
イオレの取り組みは、企業財務における暗号資産活用の可能性を示す事例として注目される。
メリットとしては、価格上昇時の含み益拡大や、保有資産を活用したレンディング収益が挙げられる。
さらに「Neo Crypto Bank構想」が実現すれば、DeFiなど外部金融領域へのアクセス性が高まり、独自サービス展開にも寄与する可能性がある。
一方で、BTC価格は高い変動リスクを伴うため、財務健全性や株主価値への影響を慎重に判断する必要がある。
また、会計処理、規制環境、情報開示の透明性など、企業がクリアすべき制度面の論点も残る。
それでも、企業がBTCを戦略的資産として扱う流れは世界的に広がりつつあり、国内市場でも追随する企業が現れるかが焦点となる。
BTC保有がブランド戦略や資金調達手法の差別化につながる可能性もあり、今後の動きが注視される局面と言える。
関連記事:
イオレがGaiaと提携 暗号資産金融の3領域で事業加速へ












