メガイーサ、ネイティブトークン「MEGA」を一般販売開始へ

2025年10月22日、イーサリアムのレイヤー2ブロックチェーン「メガイーサ(MegaETH)」は、公式サイトとXでネイティブトークン「MEGA」のパブリックセールを実施すると発表した。販売は10月27日13時(UTC)から開始され、期間は72時間となる。
MEGAパブリックセール、5億枚規模で72時間限定開催
今回の販売対象は総供給量の5%にあたる5億枚で、資金調達プラットフォーム「エコー(Echo)」の販売ツール「ソナー(Sonar)」上で実施される。販売期間中は事前登録済みでなくても購入手続きが可能だ。
販売形式には「上限付きイングリッシュオークション(※)」を採用する。
初期評価額(FDV)は100万ドルから始まり、上限は9億9,900万ドルに設定された。購入可能額は1人あたり最小2,650ドルから最大18万6,282ドルである。
メガイーサはオプティミスティックロールアップを活用した高速ブロックチェーンで、1秒以下の応答速度と毎秒10万件超の取引処理を目標としている。
「リアルタイムブロックチェーン」を標榜し、スケーラブルかつ低コストでの取引を実現することが狙いだ。
今回エアドロップではなくパブリックセールを選択したのは、「理念に共感する投資家によるコミュニティ形成を促すため」であると、共同創設者でCSOのナミク・ムドゥログル氏は示している。
なお、販売プラットフォームのエコーは、米コインベースが10月21日に約3.7億ドルで買収を発表した直後の活用例となる。
※上限付きイングリッシュオークション:参加者が価格を入札し、最終価格が需要に応じて決まる方式。事前設定された上限価格を超えて価格が上昇しない特徴を持つ。
MEGA販売がもたらす投資家への利便性と市場への影響
今回のMEGAパブリックセールは、投資家にとって明確な参加枠と価格上限を提供する点で利便性が高いと考えられる。購入金額の上限・下限が事前に設定されているため、資金計画を立てやすく、初心者から経験者まで幅広い層が参加しやすいと言える。
一方で、上限付きオークション形式の採用は、市場価格が高騰しにくい反面、需要が集中すると購入機会を逃すリスクもある。
特に、人気トークンの初回流通時には価格変動が激しくなる可能性があるため、慎重な参加判断が求められそうだ。
業界全体への波及効果としては、メガイーサの高速処理能力と理念重視のコミュニティ形成が、他のL2プロジェクトに影響を与えると考えられる。投資家がトークンを単なる投資対象ではなく、理念共有の手段として捉える動きが広がる可能性もある。
さらに、コインベースによるエコー買収が背景にあることで、今後の流動性やセキュリティ面での信頼性が向上する見通しだ。
長期的には、MEGAが市場に与える影響は、取引参加者の信頼度やコミュニティ活動の活性化に左右されるだろう。
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