学校キャラクターに声を!宮城の高校生がAI音声制作に挑戦

2025年10月21日、株式会社ジーアングルは宮城県中新田高等学校で、高校生がAI音声づくりに挑戦する実践授業を開始したと発表した。
高校生がAI音声制作を学び、学校キャラクターに声をあてる
中新田高校の地域創造学授業では、生徒が音声データの収録から編集、合成音声(※)の実装までを手掛ける実践型プログラムを展開している。ジーアングルは講師を務め、プロの制作現場さながらのスタジオ環境を提供することで、実践的なスキル習得を支援する。
授業では音声データを提供する声優の反田葉月さんの収録に、生徒がオンラインで立ち会い、音声データの編集→合成音声の実装を体験。
編集や合成音声の実装作業を通じ、著作権・倫理面を学んで、AIリテラシーを高める。
今回の授業成果物は、2025年11月7日・8日に開催される文化祭「中高祭」で一部が展示予定である。中新田高校は、地域創造学を通じてクリエイティブな学びを地域活性化に結びつける。
※合成音声:AI技術を用いて、人間の声を模した音声を自動生成する技術。教育やエンタメ、案内システムなど幅広い分野で活用される。
AI教育の地方創生効果と課題、今後の展望
今回の実践授業は、AI音声技術を教育現場に導入することで、地方高校におけるクリエイティブ人材育成に新たな可能性を示す取り組みと考えられる。
生徒は技術・表現力・倫理判断力を同時に学ぶことで、即戦力としてのスキル習得につながる可能性がある。
また、地方の過疎化や地域PR課題に対し、AIプロジェクトは地域ブランド化や観光促進の手段となる可能性もある。
学校キャラクターの音声化は、デジタル技術と地域文化の融合を体現する取り組みとして、地域産業への波及効果につながる可能性もある。
一方で、AI音声の普及には著作権や倫理面のリスクも伴うため、教育現場では適切な指導とガイドライン整備が重要と考えられる。
ジーアングルは今後も加美町と連携し、技術教育と地域振興の両立を目指す地方創生事業を継続する方針である。
関連記事:
高校生がAI技術で挑む「AI甲子園inやまがた」開催

生成AIの教育活用に高まる期待と現実 関心9割も導入は4割未満、調査で浮かび上がる課題












