表参道でフェイクニュース体験展示 Yahoo!ニュースがハロウィーンに開催

2025年10月16日、Yahoo!ニュースはハロウィーンシーズンに合わせ、フェイクニュースの仕組みを学べる体験型展示イベント「FAKE NEWS MONSTERS展」を開催すると発表した。東京・Rand表参道にて10月24日から11月3日まで開催され、入場は無料である。
フェイクニュースの手口を“モンスター化” 体験型展示で学ぶ
Yahoo!ニュースが、「フェイクニュースの仕組みを擬人化したモンスター」をテーマにした体験型展示イベントを開催する。
展示は、記事タイトルやデータの操作、AI生成画像、動画切り抜きなど、実際に拡散されやすい手法を疑似体験できる内容で構成されている。
来場者は「タイトルビッグマウス」や「データバイアスザウルス」、「AIイリュージョニスト」、「キリヌキザリガニ」など、4種類の体験型コンテンツを通じて、フェイクニュースの巧妙さを直感的に理解できる。
今回の企画は、LINEヤフーの調査で判明した若年層の情報拡散リスクやデジタルネイティブ世代の誤情報関与の現状を踏まえ、情報リテラシー向上を目的に実施される。
日本ファクトチェックセンター編集長・古田大輔氏が監修し、専門知見に基づいた展示内容となっている。
会場内では、Yahoo!ニュースが提供する多様な視点や正確な情報の重要性を伝えるボード展示が設置されるほか、モンスターたちとの写真撮影が可能なフォトブースも併設される。
また、来場者には特製ステッカーが、LINE公式アカウント友だち追加者にはモンスターのLINEスタンプが無料で配布される予定だ。
体験型教育の波及効果と情報リテラシー向上の課題
本イベントは、フェイクニュースの理解を楽しみながら深める手法として、教育的効果が期待される。
体験型展示は単なる情報提供に留まらず、来場者が自らの判断でニュースの真偽を検証する意識を喚起する。結果として、日常生活における情報リテラシーの向上につながる可能性がある。
一方で、楽しさに重点を置く展示では、実際のフェイクニュースの影響力や社会的リスクを過小評価する懸念も残る。また、AIやSNSの進化によりフェイクニュースの生成はますます巧妙化しているため、単発の体験イベントだけでは対応が限定的だとも言える。
体験後の学習効果を定着させるには、補助教材や家庭・学校でのフォロー体制が不可欠となるだろう。
とは言え今後は、企業や行政が協力した体験型展示の展開やオンライン連動型の啓発施策が広がることで、若年層を含む幅広い世代の情報リテラシー向上に貢献できる可能性が高い。
参加者自身が「見て・考えて・判断する」力を日常生活で活かせる環境づくりは、引き続き重要となるだろう。



	







