Google、「Nano Banana」を検索やNotebookLMに導入 生成AIによる画像変換・要約生成を強化

2025年10月13日、米Googleは画像生成モデル「Nano Banana」をGoogle検索やNotebookLMに導入すると発表した。今後はフォトアプリにも拡張予定で、Gemini 2.5 Flashに基づく生成AI機能をより幅広いユーザーに提供する狙いがある。
Nano BananaがGoogle検索とNotebookLMに実装、AI生成機能を拡張
Googleは2025年10月13日、画像編集用AIモデル「Nano Banana」(※)をGoogle検索とNotebookLMに統合することを明らかにした。
Nano Bananaは、8月にGemini 2.5 Flashの派生技術として発表され、すでにGeminiアプリ上で50億枚を超える画像生成に利用されている。
検索機能では、Google Lensを使って撮影した写真やギャラリー内の画像をAIで瞬時に加工できる。
また、Googleアプリの「Createモード」を開くことでも使用できるという。
一方、NotebookLMでは「Nano Banana」が動画要約機能「Video Overviews」の内部エンジンとして活用される。
新たに水彩画やアニメ調など6種類のスタイル生成に対応し、文脈に応じたイラストを自動生成する。
また、短時間で要点を把握できる新フォーマット「Brief」にも対応し、要約の効率を高めている。
さらにGoogleは、数週間以内に同モデルをGoogleフォトにも導入すると予告している。
※Nano Banana:Gemini 2.5 Flashを基盤とするGoogle独自の生成AI画像モデル。軽量ながら高速な推論性能を持ち、スタイル変換や要約支援などに特化している。
検索・生成・整理の一体化で生まれる新たな体験と課題
今回の統合により、Googleの主要プロダクト間で生成AI機能が横断的に連携する構造が整いつつある。
検索で得た画像をそのまま編集し、NotebookLMで視覚的要約を作成、最終的にフォトで整理・共有するという、一連のワークフローがAI主導で完結する可能性が高まっている。
ビジネス面では、デザイナーやリサーチャーなど視覚情報を扱う職種において、創造と整理のプロセスが短縮されることが期待される。
特にNotebookLMの「Brief」形式は、長文資料の要点抽出を数秒で行える点で実務的価値が大きい。
一方で、AIによる画像・要約生成の品質管理には課題も残りそうだ。
生成内容が文脈と乖離したり、著作権上の懸念が生じたりする可能性があるため、企業利用では検証フローの整備が求められるだろう。
また、AIが提示する「創造的な結果」をどの程度信頼すべきかという倫理的議論も避けられないと思われる。
利便性と信頼性の両立が、次の焦点になると考えられる。



	







