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    ゲットワークス、苫小牧にAI拠点 GPU搭載コンテナ型データセンター建設へ

    2025年10月2日、株式会社ゲットワークスは苫小牧市において「美沢の杜AIコンテナパーク」を建設すると発表した。GXテクノロジーや山陽建設工業と連携し、2026年3月の稼働開始を予定している。

    目次

    新千歳空港近郊にAI特化型コンテナDC誕生

    ゲットワークスは苫小牧市で新たなデータセンター拠点の起工式を実施したと発表した。名称は「美沢の杜AIコンテナパーク」で、2026年2月の完成、翌3月の稼働開始を見込んでいる。GXテクノロジーおよび山陽建設工業と協力し、GPUサーバーに特化したコンテナ型データセンター(※1)を構築する計画だ。

    同社は、生成AIや大規模言語モデルの普及を背景に、演算能力を担うGPUサーバー(※2)の需要が急増している一方で、建設コストや電力供給不足、水冷型GPUサーバーへの対応遅れが障害となり、国内での整備が進みにくい状況にあると指摘。こうした課題に対し、コンテナ型DCと水冷運用のノウハウを組み合わせることで、短期間での安定稼働を可能にするとしている。

    立地は新千歳空港から車で5分の距離にあり、通年の冷涼な気候を活かして冷却効率を高める狙いだ。使用電力は北海道電力と協議し、再生可能エネルギー100%を目指す。また、NTTドコモビジネスと連携し、同社が展開するIOWN APNの導入準備を進めることで、高速かつセキュアな「docomo business APN Plus」回線を利用し、新潟や首都圏のデータセンターと接続する構想を明らかにした。

    さらに同社は、苫小牧市を拠点に行政と連携し、北海道内で複数のコンテナ型データセンター展開を計画しているという。

    ※1 コンテナ型データセンター:海上輸送用コンテナを利用した可搬式データセンター。短期間で設置可能で、拡張性・分散性に優れる。

    ※2 GPUサーバー:画像処理用半導体「GPU」を多数搭載し、大規模な計算を効率的に処理するサーバー。生成AIや機械学習に不可欠。

    AI需要が生む新市場 分散型DCの利点とリスク

    美沢の杜AIコンテナパークは、国内AIインフラ不足を補う試みとして注目されつつある。
    立地や気候条件を活かし、再エネ由来の電力を取り入れる計画は、持続可能性の観点から一定の評価を受ける可能性がある。高速・広帯域通信を備えた分散型DCは、AI企業にとって計算資源を迅速に確保できる環境となりうる。

    考えられるメリットとしては、都市部に集中していたデータセンターを地方に分散することで、災害リスクの低減につながる可能性がある点だ。特に、首都圏の電力・冷却課題を回避し、地方資源を活用できれば、中長期的に競争力を支える一要素になることも見込まれる。
    また、北海道の冷涼な気候を利用した自然冷却は、電力コスト削減や環境負荷低減への寄与が期待される。

    一方で、課題も残されている。再エネ供給の安定性や送電インフラの整備は不可欠とされ、電力需要増が地域エネルギー計画に影響を及ぼす懸念がある。
    さらに、分散型データセンター網の構築には継続的な通信インフラ投資が必要であり、全国規模での最適化には時間を要する可能性が高い。

    AI需要が拡大するなか、苫小牧の新拠点は国内インフラの「実証モデル」として機能するかもしれない。仮に成功すれば、他地域への波及や新たな地域産業創出につながる可能性もある。

    今後の推移によっては、日本のAIエコシステム形成に向けた一歩となるかどうかが注目される。

    プレスリリース

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